ワールドカップ

DR.TRIBE【試合診断書】W杯グループステージ アルゼンチン対アイスランド

大会:ロシアワールドカップ
カード:アルゼンチン対アイスランド
スコア:1-1
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審


アルゼンチンMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):セルヒオ・アグエロ

難しいボールを見事にトラップし、難しい体勢から逆足で見事なシュートを放ちネットを揺らした。チームに勝ち点をもたらす華麗なシュートだった。


アルゼンチンTHW(ザ・ハード・ワーカー):ウィルフレード・カバジェロ

不甲斐ないディフェンス陣を救う好セーブを披露。失点シーンも彼の過失はほとんど0に近かった。


アルゼンチンMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):リオネル・メッシ

チームの中心として期待されていたが、決定的な仕事はできなかった。彼がPKを成功させていれば勝ち点を2つも落とすことはなかった。


アイスランドMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):セントラルミッドフィールダーの2選手

メッシのに自由を与えない役割をになった2選手は、最後までそのタスクをほとんど完ぺきに遂行。CB2人と4人で作り上げる中央の守備ユニットはまさに要塞そのものだった。


アイスランドTHW(ザ・ハード・ワーカー):アルフレズ・フィンボガソン

非常に価値ある同点ゴールを決めてアルゼンチンから勝ち点1をもぎ取った。攻撃では身体を張って基点となり、守備面では重要なファーストプレスを担当して相手のビルドアップを制限。足がつるまで働き続けた。


アイスランドMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):対象者なし


アルゼンチン監督:ホルヘ・サンパオリ

アイスランドに対して4-4-2と真っ向勝負。先制点を奪い焦る必要は全くなかったが、落ち着ていたアイスランドに対してアルゼンチンは焦ったようなプレーを続けてしまった。また、交代策としてはビリアを下げてバネガを投入するのであれば、サンパオリの代名詞3-4-3採用しシステム的な優位性を確保するとともに、ディバラなどハーフスペースを上手く使える選手を配置して、サイドが下がりすぎてサイドバックとセンターバックの間にスキが生まれていたアイスランドを徹底的に攻めるべきだっただろう。


アイスランド監督:ヘイミル・ハルグリムソン

4‐4‐2の縦にも横にもコンパクトな守備を自陣深めに敷いて、フォワードのフィジカルの強さを活かしたカウンターでアルゼンチンを強襲。何度も狙い通りの形を作り上げた。足がつった選手が出ても代わって入った選手が問題なくチームの戦術を遂行する、極めて組織されたチームであることをこの試合でも示した。GKがPKをストップするなどチームの調子が上がるポジティブな材料の多い試合だった。戦術的には何も複雑なことはしていないが、チームが一人の人間のように作動して全体の動きがスムーズだった。特にCMとCBの4枚が作り上げる中央の守備ユニットはソリッドそのもの。


主審:サイモン・マリチニャク

PKの判定は正しかったが、それ以外にもアルゼンチンにPKが与えられるべきシーンがあった。ハンドが疑われた場面があったが、笛を吹かなかった判断は正しい。最後まで威厳を保ってレフェリングしていた。