Jリーグ 名古屋グランパス

名古屋グランパスがタイトルを獲得するには?「風間スタイル」が抱える問題

名古屋グランパスの風間八宏監督 写真提供:Getty Images

 後半、名古屋は勢いを失い、ジュビロは前節ガンバが突いたグランパスの弱点を利用してチャンスを作った。ディフェンスの裏へロングボールを送ったのだ。グランパスディフェンスは高い位置を保つため、特にカウンターの時に広大なスペースを使われやすい。いいパサーはどのようにそれを活用すればいいか知っており、中村俊輔だけでなく、新加入のブラジル人ギリェルメ・サントスと元名古屋の田口泰士が、ロングボールでチャンスを作った。

 磐田には4つの大きなチャンスがあった。川又に2つ、ムサエフに1つ、そしてアダイウトンに1つ。しかし、オーストラリア人のミチェル・ランゲラクは彼に向かって放たれたすべてのシュートをブロックし、チームを救った。グランパスがクリーンシートで終えたことはラッキーだったのだ。そしてこのバランスの悪いオフェンスとディフェンスは、タイトルかAFCチャンピオンズリーグ出場を目指すときの、障害になりかねない。

 ディフェンスは簡単に難しい局面に陥りすぎる。ボールがゴールを逸れることやフォワードが常に前でプレーできることを望むことはできない。ミハイロ・ペトロビッチは同じような「ウルトラ・アタッキング」な戦術を用いるが、私たちは昨シーズンの浦和レッズを観ることで、これが失敗すればどのようになるか理解できる。ゴールをたくさん決めるだけでなく、失点も多く喫し、決定的な瞬間が少ない。最終的にはそれがセルビア人の仕事を奪うことになった。

 ジョーとガブリエル・シャビエルは、Jリーグで最も危険なデュオになるために必要なすべてを持っている。このレベルで成長すれば将来的には日本代表入りするであろう、青木亮太と形成する「トリデンテ」は、日本では類を見ないものだ。ディフェンスもランゲラクとウィリアン・ホーシャと契約したことで、個々の能力では改善した。そして公式にトップチームに昇格する前に、すでに先発を務める17歳の菅原由勢もいる。彼はピッチ上での成熟した姿で我々を驚かせ続けている。磐田戦でのパフォーマンスはほとんど完ぺきだった。

 今シーズンの名古屋グランパスが、日本で最も魅力あるチームであることに疑いはない。更なるステップを経てタイトル争いをするには、風間監督はバランスを見つけなければならない。川崎フロンターレは同じ状況から学び、昨シーズン結果を出した。バランスがカギだ。

著者:チアゴ・ボンテンポ

1985年生まれのブラジル人ジャーナリスト。サンパウロ在住。幼少期よりスポーツとりわけサッカーを愛する。大学時代にジャーナリズムを専攻し2011年よりブラジル『Globo Esporte』で日本サッカーを担当している。ブラジルのボタフォゴ、アーセナル、そして日本代表の熱烈なサポーターである。将来の夢は日本語を流暢に扱うこと、富士山登頂、Jリーグスタジアムを巡ること。

Twitter: @GunnerTNB

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