
ベガルタ仙台は3日、ホームゲームでの横断幕掲出を巡る状況、再協議の結果について声明を発表。2月28日開催の明治安田J2・J3百年構想リーグ 第4節 ヴァンラーレ八戸戦以降のホームゲームで、スタジアムの雰囲気をつくる横断幕の多くが掲出されない状況が続くなか、クラブとサポーターの対立が表面化した本件は、「解決」ではなく「再拒否」という結末を迎えた。
事の発端は、サポーター側が1月の時点でデザイン段階からクラブへ事前申請していた横断幕が、1月29日に却下されたことにある。サポーターが求めた却下理由の説明に対し、クラブ側が返したのは「クラブが不適切と判断した」「総合的判断」という言葉だったが、この対応が双方の溝を深めた。
今回の声明によれば、問題の横断幕はアーティストのCDジャケットの一部を使用しており、「広告宣伝に該当する」として掲出不可を改めて決定。「広告宣伝禁止」という判断基準は他クラブの事例や外部専門家の知見を踏まえ、「今般、新たに明確化した」と説明した。だが、この「新たに明確化」という言葉こそが問題の核心をついている。裏を返せば、申請を受け付けた1月の段階では、クラブ自身にその基準が存在していなかったことを認めたに等しい。
八戸戦後、3月14日のSC相模原戦後と、計2度の意見交換の場が設けられた。しかしその内容の公開すら「関係者間での調整中」として先送りにされており、透明性の確保という観点では及第点に達していない。
サポーター団体側が「非常に残念」として名指しした点は、より本質を突いている。「八戸戦の幕なしの光景を見た上で、LEDビジョン設置を考える発想となった」という記述は、スタジアムの空白を商業的な機会として捉えるクラブの姿勢への強烈な不信感の表れだ。長年にわたり積み上げられたサポーター文化が、クラブ経営の論理の前で軽視されているという感覚は、一部で共感を呼んでいる。
なお、クラブは今回の声明で「経過のご報告が遅くなり大変申し訳ございません。今後もより良いスタジアム環境づくりに向けて取り組んでまいります」としている。現時点でサポーター団体側の反応は確認されていないが、一部横断幕の掲出に関する「再拒否」という結果をどのように受け止めているのだろうか。
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