横浜F・マリノスやモンテディオ山形を経て、昨季からサガン鳥栖でプレーしているFW樺山諒乃介。今月9日に明治安田J1リーグ第3節サンフレッチェ広島戦を控える中、興國高校(大阪)時代の恩師である内野智章氏(現奈良クラブ・ユースコーチ兼テクニカルダイレクター)から高評価を得ている。
樺山は興國高校入学前から世代屈指のタレントとして注目を集めると、高校2年時に横浜FMへの加入が内定。2021年2月26日のJ1開幕節・川崎フロンターレ戦で高卒新人として異例の開幕スタメン出場を果たしたことで話題を呼んでいた。
プロ2年目の2022シーズンまで山形への育成型期限付き移籍や横浜FM復帰を繰り返していた樺山だが、2023年に横浜FMから鳥栖へ完全移籍。昨季J1リーグ22試合の出場で2ゴールと結果を残すと、先月には第一子が誕生。今季開幕戦(対アルビレックス新潟)でもスタメン出場している。
そんな樺山や日本代表FW古橋亨梧(セルティック)ら多くのプロサッカー選手を輩出してきた興國高校サッカー部元監督の内野氏は、今月6日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「これまで20年間にわたり、興國高校で指導した選手の中で一番の天才」を訊かれると、「僕は今まで色々尖った選手を指導して尖らせていった部分があるので、この分野だったらコイツというのは結構多い」と前置きした上で、「トータルで言ったらやっぱり樺山になるのかなと思う。最も何でもできたなという」と答えている。
また樺山のプレースタイルについて、内野氏は「ドリブル突破も凄かったし、シュートも上手かった」と、前線における同選手の特徴を述べると、「この部分だけならば、他にも永長鷹虎(ザスパ群馬)、宮原勇太(ポーランド1部グールニク・ザブジェ)、大垣勇樹(レイラック滋賀FC)、村田透馬(横浜FC)とか、どんどん名前が出てくる」と、自身が輩出した他の選手と比較。
その上で「ボランチでプロになった西村恭史(AC長野パルセイロ)や宇田光史朗(高知ユナイテッドSC)のように、樺山は中盤でゲームを作ったり、守備をしたりっていうこともできる。ゲームメーカーとして俯瞰で上から見た図をもとに、チーム全体に指示を出すこともできる」と中盤での能力も称賛。「アタッカーでありながらボランチもできたし、右足でも左足でもドリブル・シュートできる。樺山が総合的に最もレベルが高い」と締め括ったが、古橋には言及していない。
今や欧州の舞台や日本代表でプレーしている古橋だが、高校時代から目覚ましい活躍を見せていたわけではない。内野氏は2022年のカタールW杯前、日本サッカー協会(JFA)のインタビューで「(古橋選手の第一印象は)見た目は頼りないが、すばしっこい選手だったのを覚えている。メンタルもすごく純粋な子どもという感じで、大人の選手ではなかった。自信がない感じも見受けられた。ただ、性格は真面目で我慢強く、負けず嫌い。高校3年間で劇的に伸びたわけではないが、コツコツと努力して成長していた」と語っている。
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