
DAZNは2026年6月に開幕するFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の全104試合をライブ配信する。日本代表戦は全試合無料配信される予定だ。この大プロジェクトを支える顔として、俳優の成田凌と桐谷美玲が「DAZNアンバサダー」に就任した。すでに就任が発表されていたDF長友佑都(FC東京)と合わせ、3人の視点から大会のストーリーを伝えることになる(長友がW杯メンバー入りしたことで、”アンバサダー兼任”となる)。
今回の起用は、単なる有名人登用ではなく、サッカーに深い造詣を持つタレントを厳選した戦略だ。成田と桐谷は大会期間中のライブ番組、関連コンテンツ、事前番組などに出演予定だ。サービス開始から10年を迎える2026年を機に、DAZNはスポーツ視聴の新時代を狙っており、この人選はその勝算を占う重要な鍵となる。
先日から、DAZNの特番『成田凌×桐谷美玲―W杯がある日常』が配信開始され、熱いサッカー談義を繰り広げた。2人は、2017年4月〜6月のフジテレビ系ドラマ『人は見た目が100パーセント』で恋人同士の役を演じたが、それから9年が経ち、共にキャリアを積み重ね、俳優としての立ち位置も環境も変わった。しかし不変のサッカー愛を語り合った。

全104試合独占配信。DAZNがW杯にかける本気
DAZNはW杯全104試合をライブ配信する権利を獲得した。地上波中心の従来型放送とは異なり、ネット配信サービスとして全試合をカバーすることで、時間や場所を選ばない視聴環境を提供する。日本代表戦の無料配信により新規ユーザーを獲得し、有料プラン加入者には大会全体の深掘りコンテンツを届ける二段構えの構造だ。
開幕まで約1カ月となった5月11日、都内で「FIFAワールドカップ2026 DAZNキックオフカンファレンス」が開催された。成田と桐谷に加え、DAZNサッカー公式アンセムを担当するORANGE RANGE、DAZNドリームリーダーの内田篤人氏も出席。桐谷は「長男がサッカーを始めた」と明かし、家族で楽しみにしている様子を語った。成田も「(日本代表を)信じて応援するだけ」と熱い期待を寄せた。
特に桐谷は、日本代表戦について「精神統一してユニフォームを着て正座して家族と見ます。ただ、途中から声を張り上げて『イケーッ!』ってなりますね」と苦笑い。この”熱さ”が番組内で発揮されれば、清楚なイメージとは異なる新たな一面を多くの視聴者に見せられるだろう。
アンバサダーの新設は、この配信戦略を補完するものだ。長友は現役選手としてピッチ内外のリアルな知見を提供。一方、成田と桐谷はエンターテイメントの視点からサッカーの魅力を伝え、3人の組み合わせにより専門性と親しみやすさの両立を実現する。

元サッカー少年・成田凌が伝える「諦めた男」のリアル
埼玉県出身の成田は、小学校から高校卒業までの12年間サッカー部に所属していた。その経歴に目を付けたのが、”サッカー芸能人”の第一人者・木梨憲武だ。すでに人気俳優となっていた2019年から『とんねるずのスポーツ王は俺だ!』(テレビ朝日系)内の「木梨ジャパン」メンバーに選ばれた。
現在も国内外の試合を積極的に観戦し、2002年W杯日韓大会時の応援体験を自身の原体験として語っている。DAZN『内田篤人のFIFA WORLD CUP TIME』(4月23日配信)では、サッカー選手との交流体験も披露し、リスペクトを示した。
小学生時代に埼玉県選抜に選ばれたものの、周囲のレベルの高さに愕然としてプロの道を早々に諦めた経験を本人は告白している。その思いは就任時のコメントにも表れている。
「サッカー選手になれなかった一人の男としてDAZNを通してサッカーの素晴らしさを、ワールドカップの素晴らしさを、そして日本代表の素晴らしさを大切に、丁寧に、熱く伝えていきます」
観客としての視点を持つ二重の視座は、技術的な解説だけでなく、選手のドラマや努力の過程を語る際に大きな強みとなる。DAZNはこうした成田のキャラクターを生かし、初心者やライト層への丁寧な魅力発信を通じて視聴継続率の向上を期待している。
コメントランキング