
明治安田J1リーグのサンフレッチェ広島は、2025シーズンを4位で終え、10年ぶりのJ1制覇にはあと一歩届かなかった。それでも、YBCルヴァンカップでは3年ぶり2度目の優勝を果たすなど、確かな手応えとともに新シーズンへの期待を大きく膨らませた。
しかし、チーム全体の好成績とは裏腹に、個人としては思うような結果を残せなかった選手も少なくない。百年構想リーグや2026/27シーズンの成績次第では、立場が大きく揺らぐ選手が出てくる可能性もある。
ここでは、今シーズン結果を残せなければ退団の可能性が高そうな4選手を、筆者の視点からピックアップして紹介していく。
田中雄大
1人目は、今シーズンで広島在籍4年目を迎えるGK田中雄大だ。
青森山田高校から桐蔭横浜大学を経て、2018シーズンにSC相模原でプロキャリアをスタート。187cm78kgとGKとして際立ったサイズではないものの、手足の長さと鋭い反射神経を生かしたシュートストップを武器に、同年は元日本代表GKの川口能活とのレギュラー争いを制し、J3リーグ26試合に出場した。続く2019シーズンも、横浜F・マリノスから加入したGK原田岳との競争を制し、26試合に出場している。
その活躍が認められ、2020シーズンから当時J3だったブラウブリッツ秋田へ完全移籍。移籍初年度からレギュラーの座をつかみ、J3リーグ32試合に出場した。開幕から7試合をわずか1失点に抑える安定感でチームの開幕7連勝に大きく貢献し、J2昇格の原動力となったことで一躍その名を全国に知らしめた。昇格後の2021、2022シーズンもコンスタントに出場を重ね、秋田のゴールマウスを守り続けた。
そして2023シーズン、満を持してJ1のサンフレッチェ広島へ移籍。順調にカテゴリーを上げてきた田中にとって、広島でもレギュラー獲得が期待されたが、日本代表にも名を連ねる守護神GK大迫敬介が3年連続フル出場を続けていることもあり、直近3シーズンはリーグ戦で出場機会を得られていない。
それでも高いセービング能力を備える田中の実力は折り紙付きだ。他クラブが関心を寄せていても不思議はない。百年構想リーグでも定位置をつかめず、なおかつ本人が出場機会を強く求めるのであれば、同リーグ終了後に移籍へと動く可能性も十分に考えられる。
茶島雄介
2人目は、今シーズンでプロ13年目を迎えるMF茶島雄介だ。
広島ユース出身の茶島は、トップチーム昇格こそ逃したものの、東京学芸大学での4年間の活躍が評価され、2014シーズンに広島のトップチーム入りを果たしプロキャリアをスタートさせた。両サイドやボランチ、トップ下など複数ポジションをこなすユーティリティー性と、高い戦術理解度を生かしたインテリジェンスあふれるプレーで、攻撃にリズムと変化をもたらす存在だ。
2015シーズンまではJ1リーグで出場機会に恵まれなかったが、2016シーズンにトップ下を主戦場としてブレイク。22試合3ゴール2アシストを記録し、大きく飛躍を遂げた。その後、2018シーズンにはジェフユナイテッド千葉へ期限付き移籍。主にサイドハーフやトップ下でプレーし、J2リーグ39試合3ゴール6アシストと存在感を示した。
2020シーズンに広島へ復帰したが、近年は出場機会が減少傾向にあり、2024シーズンは2試合、昨シーズンは1試合の出場にとどまっている。百年構想リーグで明確な結果を残せなければ、チームの在籍年数が長い茶島であっても、構想外となる可能性は否定できない。経験と戦術理解を武器に、再び存在感を示せるかが今後の鍵となりそうだ。
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