
3位:ロアッソ熊本
主なOUT選手
- GK田代琉我(アルビレックス新潟へ完全移籍)
- DF江﨑巧朗(ジュビロ磐田へ完全移籍)
- FW石川大地(ジェフユナイテッド千葉へ完全移籍)
- FW唐山翔自(期限付き移籍期間満了に伴いガンバ大阪へ復帰)
主なIN選手
- DF袴田裕太郎(東京ヴェルディより期限付き移籍)
- FW塩浜遼(福島ユナイテッドより完全移籍)
直近の2シーズン、主力選手の相次ぐ流出に悩まされるロアッソ熊本。一昨年のMF河原創やFW髙橋利樹らの移籍に続き、昨冬はMF平川怜やMF島村拓弥といった主軸が流出。その影響もあってか、昨季は一時残留争いにも巻き込まれる苦しいシーズンを過ごした。
再び上位争いをと期待するファンやサポーターも多いだろうが、今冬も補強においては厳しい状況に置かれている。守備陣では、守護神のGK田代琉我がJ1アルビレックス新潟へ移籍。さらに、昨季38試合すべてに出場したセンターバックのDF江﨑巧朗は今季J1昇格候補の上位と目されるジュビロ磐田へ移籍と、重要な戦力が同カテゴリーへ流出している。攻撃陣でも昨季チームトップの10ゴールを挙げたFW石川大地がジェフユナイテッド千葉へ移籍しており、昨季の頼れる存在が一転脅威となる構図になっている。
一方、新戦力では多くのルーキーを迎えたほか昨季J3で3位となる16ゴールをマークしたFW塩浜遼やセットプレー時のターゲットとしても魅力のDF袴田裕太郎といった選手たちを獲得。注目すべき選手が複数加入したことは確かだ。しかし、流出を補うには不十分と言わざるを得ないことから戦力ダウンが心配なクラブ3位とした。

2位:北海道コンサドーレ札幌
主なOUT選手
- DF岡村大八(町田ゼルビアへ完全移籍)
- MF浅野雄也(名古屋グランパスへ完全移籍)
- MF駒井善成(横浜FCへ完全移籍)
- FW菅大輝(サンフレッチェ広島へ完全移籍)
- FW鈴木武蔵(横浜FCへ完全移籍)※昨季はガンバ大阪より期限付きで加入
主なIN選手
- MF高嶺朋樹(KVコルトレイクより完全移籍)
- FW中島大嘉(水戸ホーリーホックへの期限付き移籍より復帰)
2016シーズンにJ2優勝を果たしJ1へと返り咲いて以降、一度も降格することなくJ1に定着していた北海道コンサドーレ札幌。2018シーズンにはミハイロ・ペトロヴィッチ監督を招聘しリーグ戦をクラブ最高となる4位で終えるなど躍進した。しかし、その後は二桁順位が続き昨季はDF田中駿汰ら主力流出の影響もあってか序盤戦から苦戦。最終19位で9年ぶりにJ2降格となった。
1年でのJ1復帰が求められる今季だが、この冬も主力の流出が複数発生している。シーズン終了を待たずして昨季限りでの契約満了が発表されたFW菅大輝やMF駒井善成に続き、シーズン終了後には守備の要であるDF岡村大八や2023シーズンに12ゴールを挙げる活躍で攻撃を牽引したMF浅野雄也が移籍。加えて、昨季期限付きで札幌へ帰ってきていたFW鈴木武蔵もチームを離れることとなっている。大幅な戦力ダウンが危惧される中で希望と呼べるのがMF高嶺朋樹の帰還だ。2022シーズン終了後に柏レイソルへと移籍し、昨夏にはベルギーへ渡り海外経験も積んだ。J2降格で戦力的にも窮地に立たされた札幌にとって心強い選手が戻ってきたと言えよう。
昨季期限付きで他クラブへ出ていた選手も含め楽しみな選手たちがチームへ帰還したが、流出した選手たちの穴を埋めたとは言い難いことから戦力ダウンが心配なクラブ2位とした。一方で、MF近藤友喜やDF馬場晴也ら成長著しい選手たちがチームに残留したことからJ2を戦えるだけの戦力は有していると言える。手痛い選手の移籍という逆境を跳ね返し、J2で上位争いに食い込めるか注目だ。

1位:サガン鳥栖
主なOUT選手
- GK朴一圭(横浜F・マリノスへ完全移籍)
- DF山﨑浩介(横浜FCへ完全移籍)
- DF原田亘(柏レイソルへ完全移籍)
- DFキム・テヒョン(鹿島アントラーズへ完全移籍)
- DF木村誠二(期限付き移籍期間満了に伴いFC東京へ復帰)
- MF藤田直之(引退)
- MF中原輝(清水エスパルスへ期限付き移籍)
- MF福田晃斗(契約解除)
- FWマルセロ・ヒアン(FC東京へ期限付き移籍)
- FW富樫敬真(アトランタ・ユナイテッドへ完全移籍)
主なIN選手
- GK泉森涼太(鹿児島ユナイテッドより完全移籍)
- GKヤン・ハンビン(セレッソ大阪より完全移籍)
- DF長澤シヴァタファリ(水戸ホーリーホックへの期限付き移籍より復帰)
- DF小川大空(愛媛FCより完全移籍)
- DF森下怜哉(愛媛FCより完全移籍)
- MF新井晴樹(水戸ホーリーホックより完全移籍)
- MF西澤健太(清水エスパルスより完全移籍)
- MF西川潤(セレッソ大阪より期限付き移籍)
昨季のJ1リーグを最下位で終え、2012シーズンから13シーズン守り抜いたJ1の座から陥落したサガン鳥栖。昨季は序盤から勝ち点の積み上げに苦しみ、さらに夏には中心選手たちが相次いで他クラブへ移籍した。8月には監督交代に踏み切るもチームの好転にはつながらず、第34節が終了した時点でJ2降格が決定していた。
今冬、降格をしたとはいえ再びJ1へ返り咲くためにも夏に失った戦力をどこまで補填できるか注目だったが、残念ながら主力流出の流れは続いている。なかでも大きな痛手と言えるのが守備陣の移籍だ。まず、5シーズンにわたって鳥栖のゴールを守ってきた守護神のGK朴一圭が古巣でもある横浜F・マリノスへ移籍。高いセービング力と足元の技術を武器とし、昨季は開幕から2試合連続でPKストップを披露するなど圧巻のパフォーマンスを見せていたが、ここでチームを去ることとなった。次にセンターバックでは、DF山﨑浩介とDFキム・テヒョンがそれぞれJ1クラブへ移籍。加えて昨季期限付きで加入したパリ五輪代表のDF木村誠二も所属元のFC東京へ復帰と、昨季の主力が軒並みチームを去った。サイドバックの主力でもDF原田亘が移籍と後列はほぼ総入れ替えを余儀なくされている。
そのほかのポジションでも、中盤では昨夏期限付きで加入した選手たちがチームを離れMF中原輝も期限付きで移籍。前線では主軸となっていたFW富樫敬真が海外へ移籍し、得点源のFWマルセロ・ヒアンはFC東京へ期限付き移籍となった。ルーキーも含めもちろん期待の新戦力は複数いるが、抜けた戦力を考慮すると穴埋めを図れたとは言い難いことから戦力ダウンが心配なクラブ1位とした。
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