Jリーグ 徳島ヴォルティス

J2徳島分裂?増田功作監督続投・柿谷曜一朗退団など巡り物議。西谷和希も反応

柿谷曜一朗 写真:Getty Images

 徳島ヴォルティスは2024年11月、FW柿谷曜一朗の退団、谷池洋平強化部長の退任、増田功作監督の来季続投を公式発表。同年4月の監督交代やMF西谷和希(ツエーゲン金沢)の退団、MF島川俊郎の現役引退などもあり、柿谷のSNS投稿に注目が集まっている。

 徳島はここ数年間にわたり、スペイン人指導者のもとポゼッションサッカーを培ってきたが、2023年夏にベニャート・ラバイン氏から吉田達磨氏への監督交代によりプレースタイルに変化が。吉田監督のもと今季開幕を迎えたが、黒星が先行し、3月末から4月にかけて体制を一部刷新。吉田達磨監督や岡田明彦強化本部長がクラブを去り、ヘッドコーチの増田功作氏が指揮を執ることになった。

 吉田前監督のもとでのスタイルを巡っては、西谷が3月中旬にインスタグラムで「ヴォルティス本来のスタイルを取り戻すことが勝つための道しるべになります。ヴォルティスのスタイルこそが最高で最強です。自信を持って堂々と言えます。必ず取り戻します。そのためにも自分のできることを全力でやり続けます」と投稿。その後、全体練習不参加が報じられると、同選手は4月はじめに契約解除によりチームを離れた。

 チーム内部で問題を抱えている可能性が指摘されていた徳島だが、5月に増田氏が正式に監督に就任すると、その後はJ2残留争いから脱出。16勝7分15敗と、J1昇格プレーオフ圏内の6位ベガルタ仙台から勝ち点9差の8位でシーズンを終えた一方、J2最終節の栃木SC戦を前に谷池強化部長の退任、柿谷の退団が正式決定している。

 その柿谷は退団発表日の9日にインスタグラムを更新。「身体が壊れるまで徳島のためにサッカーをするつもりで帰って来ました。しかしその夢、思いは叶いませんでしたが、2年間の中で最高の仲間と出会えたことは自分にとってその思いより大事なことだったと思っています」などと綴ったほか、西谷とハイタッチシーンやラバイン元監督とのツーショット写真などをアップした。

 これに西谷は「いいね」で反応。ラバイン元監督は「人生が私たちの道を交差させてくれたことに、ただ感謝しかありません。話さなくてもリーダーになれることを人々に教えてくれました。愛するクラブのために全てを捧げてくれてありがとう、キャプテン」とメッセージを送っている。

 ただ同選手の投稿画像に、吉田前監督や増田現監督とのツーショット写真はなし。こうした投稿内容をもとに、ネット上では「現監督でも前監督でもなく、ラバインとの写真をあえて選んでアップしているのかな?」「1枚目に西谷との写真を選ぶあたりがね…」「ラバイン監督を解任してから、おかしくなったのかな?」などといった声が挙がるなど、プレースタイルの方向性を巡り、柿谷と吉田前監督、増田現監督の間で意見の相違があった可能性が推察されている。

 島川の引退、西谷の退団の際にも「徳島の選手間で吉田派と反吉田派とで分かれていたのでは?」などと、プレースタイル等を巡る議論が白熱していただけに、内部分裂が起こっていた可能性を完全否定することはできなさそうだ。