日本代表・海外組 女子サッカー

なでしこ長谷川唯、マンCで絶好調の背景とは。月間MVPノミネートも

マンチェスター・シティ MF長谷川唯 写真:Getty Images

サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)で活躍するMF長谷川唯は、2022年9月にイングランドFA女子スーパーリーグ(FAWSL)のマンチェスター・シティ・ウィメン(以下シティ)へと移籍。日本から遠く離れた土地でも常にパワフルで、ストイックに自己の成長に磨きをかけ続けている。

その輝きは徐々に際立ち始め、今年1月と2月にはリーグの月間最優秀選手賞にノミネートされるという実績も得た。今をときめく長谷川と、シティでの活躍、また同クラブの現在地について紹介していこう。


日本代表 MF長谷川唯 写真:Getty Images

長谷川唯のこれまで

小中学校から才能を開花:日本国内ユース時代

1997年生まれの長谷川は、埼玉県で小中学校時代を過ごし、のちに日本大学の体育学部へと進学し学業と並行しながらサッカーとの二重生活をスタートさせる。サッカーは実の兄の影響を受けて小学校時代から地元のユースクラブに参加。その後、2009年から所属した日テレ・東京ヴェルディメニーナ時代(2009-2015)に特に抜きん出た才能を発揮し、全日本U-18女子サッカー選手権大会ではクラブを優勝まで導く活躍を果たした。

拠点を国外へ:海外クラブ歴

長谷川は24歳にして初の海外移籍を決断。2021年1月にミラン・ウィメン(イタリア1部)に加入し、約7ヶ月という短期間の所属ながら9出場3得点の成績を残した。同年8月にウェストハム・ユナイテッド・ウィメン(イングランド1部)へと活躍の場を移すと、約1年間で17出場。自身で決めた2得点以外にも勝利へと導くための重要なサポートをし、クラブは2021/22シーズンに過去最高6位の座についた。

好調な勢いのまま長谷川は、2022年9月に現在のシティへと移籍。直後10月のリーグ戦レスター・シティ・ウィメンとの試合で、美しいロングシュートを見事に決め、チームメイトや会場のサポーターを盛大に沸かせた。現在まで多くのスタメン出場を果たしながら、サポーターには驚きを与え、クラブメンバーを魅了している。その詳細は後半にも詳しく紹介しよう。

若干15歳で代表入り:日本女子代表

さらに日本女子代表としては、ユース時代真っ只中の2011年にU-16代表に選出され活躍の場を広げることになる長谷川。翌2012年、U-17女子W杯アゼルバイジャン大会に出場を果たした時は若干15歳(中学3年生)だった。2013年には、U-19代表として異例の若年齢(飛び級)参加も。

その後の2014年、実年齢枠でU-17女子W杯コスタリカ大会に出場した長谷川は、日本を大会初優勝へと導いた最優秀選手としてシルバーボール賞を受賞した。引き続き、国内にとどまらず世界中から代表としての活躍も注目されている選手の1人とされている。

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名前:Molly Chiba
趣味:自然散策、英国のあれやこれやをひたすら考えること
好きなチーム:トッテナム・ホットスパーFC

東北地方の田園に囲まれ育ちました。英国のフットボール文化や歴史、そして羊飼いやウールなどのファッション産業などに取り憑き、没入している日本人女性です。仕事のモットーは、伝統文化を次世代に繋ぐこと。

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