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元G大阪・中村敬斗のリバプール移籍望み薄?現地紙「南野拓実の失敗が…」

中村敬斗 写真:Getty Images

 かつて明治安田生命J1リーグ・ガンバ大阪に在籍していたFW中村敬斗(22)は、オーストリア1部LASKリンツの中心選手としてゴールを量産。日本代表FW伊東純也(29)所属スタッド・ランス、MF三笘薫(25)所属ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC、リバプールなど複数クラブからの関心が伝えられている。そんな中イギリス・リバプールでは、中村敬斗と三笘薫の比較が話題を呼んでいる。

 英紙『テレグラフ』は1月30日、「リバプールとブライトンは、今シーズン中村敬斗を見るために定期的にスカウト陣を送り込んでいる。今後も彼のパフォーマンスをチェックするようだ」と報道。アウクスブルクやスタッド・ランスからの関心もあわせて伝えているが、同選手は少なくとも今季終了後までLASKリンツに残留するとみられる。

 するとリバプールの地元紙『リバプールエコー』は「リバプール、価格高騰の前にネクスト三笘薫を獲得する絶好のチャンス」と見出しをうち、中村敬斗を特集。「三笘薫も中村敬斗もドリブラーだ」とし、チャンスメイクのために5m以上ドリブルした回数が「30」とオーストリア1部リーグでトップの数値を叩き出していることを紹介している。

 また同選手出場時と欠場時の1試合平均の勝ち点が大幅に異なることに触れると、「中村敬斗は昨シーズンよりもシュート数、シュート精度が上がり、様々なスタッツで向上している」と称えている。

 ただ一方で「(オーストリア1部は)リバプールが伝統的に扱ってきた市場ではない。南野拓実やナビ・ケイタもそうだが、オーストリア1部リーグでプレーしていた選手はリバプール以外のクラブへ移籍した方が成功を収めている。歴史的に見ても、ブライトンの方がはるかに移籍の可能性が高い」と、ブライトンと争奪戦では不利になる可能性があると主張。

 それでも「左ウイングを本職とする中村敬斗は、リバプールの攻撃陣の中で最も充実したポジションであるため、現在必要な選手とは言えない。しかし、彼は柔軟性があり、前線全体と攻撃的ミッドフィルダーとしての経験もある。もし彼の市場価値が上がる前に獲得すれば、ユルゲン・クロップ監督が今後必要とする選手へと成長させることができるかもしれない」と綴っている。

 中村敬斗は2021年8月にガンバ大阪からLASKリンツへ完全移籍。2021/22シーズン途中から出場機会を確保すると、今季はここまでオーストリア1部リーグ戦で16試合中15試合に先発出場して8ゴール5アシストをマークしている。また昨年8月には、LASKリンツと2025年6月までの新契約を締結している。