Jリーグ 横浜F・マリノス

レンジャーズ監督解任に英紙「横浜FMマスカットとポステコグルーが…」

ケビン・マスカット監督 写真:Getty Images

 横浜F・マリノスのケビン・マスカット監督は、アンジェ・ポステコグルーと同じくスコットランドで指揮を執る可能性が取りざたされている。そんな中、スコットランド1部レンジャーズは21日、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト監督を解任。現地の複数メディアが後任候補のひとりとしてマスカット監督の名前を挙げている。

 マスカットは2002年7月から1年間レンジャーズでプレー。現役引退後はオーストラリア1部メルボルン・ビクトリーでポステコグルー監督のもとコーチを務めていたほか、2013年にはポステコグルーのオーストラリア代表監督就任に伴い、メルボルン・ビクトリー指揮官に昇格。ポステコグルーのセルティック監督就任に伴い昨季途中から横浜F・マリノスを率いると、今季のJ1リーグで優勝を成し遂げていた。

 そんなマスカットの古巣であるレンジャーズは、2020/21シーズンにスティーブン・ジェラード監督のもとリーグ制覇。昨年11月にジェラード監督がアストン・ビラへ引き抜かれると、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト氏を招へい。昨季はセルティックにリーグタイトルを譲った一方、UEFAヨーロッパリーグで準優勝と結果を残していた。

 しかし今季はリーグ戦15試合終了時点で首位セルティックに9ポイント差をつけられているほか、UEFAチャンピオンズリーグ・グループステージを6戦全敗で終了。クラブはFIFAワールドカップ・カタール大会開催による中断期間を迎えたタイミングで監督交代に踏み切っている。

 すると英紙『ザ・スコッツマン』はファン・ブロンクホルスト監督の後任候補にジェラードや元バーンリー監督のショーン・ダイチ、マスカットなど5名をリストアップ。

 英紙『デイリーレコード』もマスカットを後任候補に指名すると「横浜F・マリノスでタイトルを獲得したアンジェ・ポステコグルーはセルティックを強力にしたが、レンジャーズがそのトリックを繰り返すのだろうか?マスカットはクラブの伝説というより、通過儀礼的な存在だった。しかし彼の経営手腕は、火花を必要としている選手を活気づけることができることを示している」

 「仮にレンジャーズ次期監督にマスカットが選ばれた場合、ポステコグルーとの魅力的な知恵比べが始まるだろう。そのストーリーが魅力的であることは間違いない」と綴っている。

 さらに米メディア『FOX』豪州版は、豪州1部シドニーFCのスティーブ・コリカ監督のコメントを掲載。コリカ監督はマスカットの去就報道について「ケビン・マスカットはアンジェ・ポステコグルーがセルティックへ旅立った後、横浜F・マリノスを引き継いだ。選手の入れ替わりが激しかったにもかかわらず、チームをJ1優勝に導いた」

 「だから、ケビンならレンジャーズで素晴らしい仕事ができると確信している。レンジャーズ監督就任の噂があっても、私は驚かない」と語ったという。

 ポステコグルーがセルティックで成功を収めているだけに、当然ながらマスカットに対する注目度も高まっている。横浜F・マリノス監督の経験を持つ両者が、スコットランドで相対することはあるのだろうか。