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岡崎慎司獲得は失敗例?STVVに批判が「日本人幹部は攻撃陣の補強を…」

岡崎慎司 写真:Getty Images

 シント=トロイデンVV(STVV)は先月、元日本代表FW岡崎慎司(36)を獲得。FW原大智(23)の穴を埋める存在として期待されているが、現地では日本人幹部による補強への不満が沸き起こっているようだ。12日、ベルギーのラジオ局『Radio 2』が伝えている。

 STVVの前線では、昨季チーム内得点王であるFW原大智(23)がレンタル期間満了によりデポルティーボ・アラベスへ復帰。今季開幕前にFWファティ・カヤ(22)やFWジャンニ・ブルーノ(30)を獲得したほか、先月19日には日本代表FW林大地(25)を負傷もあり岡崎慎司の獲得に踏み切っていた。

 そのSTVVは、ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)第8節終了時点で2勝4分2敗。11位につけているものの、チーム全体の得点数が「7」とリーグで2番目に低い数字となっている。

 また今月10日の第8節・スタンダール戦では、前半のうちに2失点。後半にPKから1点を返したものの、先発出場した岡崎慎司と林大地が不発。22本とスタンダールの2倍にも及ぶシュートを放ったが、1-2で敗れている。

 このSTVVの敗北をうけて、ベルギーのスポーツジャーナリストであるステフ・ワイナンツ氏は『Radio 2』の番組内で「STVVはたとえビハインドの展開になったとしても、しっかりとした守備ブロックを敷いている。0-2で後半を迎えてから、STVVの欠点が浮き彫りになった。攻撃面でのバリエーションが少なすぎる」

 「強力なストライカーがいないため、グラウンダーのパスを繋ぎ続ける必要があった。同じプレーを繰り返している」と攻撃面でのクオリティ不足を指摘。

 その上で「同じことは言いたくないが、日本人幹部はこの課題を分かっていたはずだ。攻撃陣の補強を行うべきだった。それができなかったから、このような負け方になった。すぐに上位争いに加わることはできないだろう」と、STVVの日本人幹部を批判した。

 なおSTVVは2017年以降、インターネット関連の事業を手掛ける合同会社『DMM.com』の村中悠介COO(最高執行責任者)や立石敬之CEO(最高経営責任者)らにより経営。日本代表MF遠藤航(29)やDF冨安健洋(23)、MF鎌田大地(26)など多くの日本人選手を欧州主要リーグへ輩出しているほか、岡崎慎司(36)や元日本代表MF香川真司(33)の獲得により日本国内や現地で注目を浴びている。