プレミアリーグ マンチェスター・シティ

マンCが、リバプールの独走を許してしまった3つの理由

写真提供: Gettyimages

グアルディオラの迷走

今シーズンのシティがこれまでよりも低調なパフォーマンスを続けている理由として、調子の安定しないスターリングやディフェンス面の不安を指摘するアナリストは多い。サポーターの中にもそういった意見を持つ人はいるだろう。ただ、グアルディオラ監督の迷走にも目をつむることができない。

グアルディオラ監督はシティに大きな変化をもたらした監督であり、シティというクラブのブランドを確立するうえで必要不可欠だった人物だ。しかし、同監督の考えすぎてしまう部分がチームに悪影響を与えている。

マンチェスター・ユナイテッド相手に(リーグカップ準決勝1stレグ)ベルナルド・シウバを偽9番として起用するなど、今シーズンも監督としての才能をいかんなく発揮しているグアルディオラ監督。ただ、2ndレグでは最終ラインにカイル・ウォーカーやジョアン・カンセロを起用するなど、考えすぎた結果の迷走ぶりを見せつけてしまった。

 今シーズンのグアルディオラ監督は、細かい部分まで含めるとスターティングメンバーに76回の変更を加えている。基本となるシステムから細かい戦術まで変更を繰り返し続けており、一部の選手がその煽りを受けてしまっている。


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フェルナンジーニョ

ラポルテの負傷により、今シーズンは最終ラインで起用されているフェルナンジーニョ。シティを支えてきたベテランが中盤の底にいないことが、シティが苦しむ1つの原因となっている。

フェルナンジーニョは、派手さがあるわけでもなく一芸に優れているわけでもない。ただ、彼はマンチェスター・シティというチームの中盤に必要不可欠な選手だ。パス、タックル、インターセプトなど求められるプレーを高いレベルでこなし、試合の展開をしっかりと読んで最適な行動を取ることができる。グアルディオラ監督が率いてきたチームには、彼と同じことができる選手が常に起用されてきた。

もちろんCBとしてのフェルナンジーニョも優れた存在であることは確かだ。ニコラス・オタメンディやジョン・ストーンズのように波があるわけではなく、危険なシーンでも冷静に振舞うことができる。ただ、22歳のロドリがフェルナンジーニョがこなしてきた仕事をこなせていないのも事実だ。

グアルディオラ監督は今シーズン、イルカイ・ギュンドアンとロドリを2ボランチで起用することがある。2人でフェルナンジーニョとしての役割を果たすことを期待しているのだろう。しかし、そうなっていない現実が重くのしかかっている。

ただ、ロドリが中盤の底でプレーし続けるのは悪いことではない。フェルナンジーニョはもうすぐ35歳。彼の後釜となれる選手を育てるという意味では、今季は貴重なシーズンとなりそうだ。


 

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名前:菊池大将
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