名古屋グランパスエイトは8日午後、元日本代表GK楢崎正剛の現役引退を公式発表している。
楢崎正剛は1995年に横浜フリューゲルスでJリーグデビューを飾ると、1999年から2018年まで名古屋グランパス一筋でゴールマウスを守り続けていた。また昨年に現役引退を表明したGK川口能活とは日本代表で熾烈(しれつ)なポジション争いを演じ、2002年のワールドカップ・日韓大会では正守護神を務めた一方、2006年のワールドカップ・ドイツ大会では川口に正守護神の座を譲っていた。
年明けでの現役引退という決断について楢崎は「2018シーズンをもって24年の選手生活を終えることになりました。新しい年になり、新シーズンへ向けてスタートを切ろうとするこの時期にこのような発表になったこと、最後にゴールマウスの前でプレーする姿をお見せできず終わってしまったことを、申し訳なく思います」
「横浜での4年、名古屋での20年、良いことも悪いことも全てが夢のような経験、最高のサッカー人生で後悔はありません。2つの愛するクラブ、横浜フリューゲルスと名古屋グランパスで一緒にプレーした全ての選手、現場のスタッフ、クラブスタッフ、関係者の皆さん、また、長くプレーしてきた日本代表においてもともに闘った仲間やスタッフ、協会関係者の方々。いつも支援していただいたパートナー企業の皆さん。多くの皆さんのおかげでここまでプレーすることができました。その全ての方たちから刺激をもらい成長させてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです」
「そして何より、新人だった頃から応援してくれたフリューゲルスサポーター、99年に移籍してきた不器用で若かった僕を受け入れ、信頼して、愛してくれた名古屋グランパスのサポーターの皆さんにはいくら感謝してもしきれません。本当にありがとうございました」
「これからはプレーヤーとしてではなく、違った形でクラブや日本のサッカーの発展のために力を尽くせていけたらと思っています。24年間多くのご声援をいただき本当にありがとうございました」とこれまで応援してくれたファンやクラブなどに対して感謝の言葉を残した。
また名古屋グランパスの代表取締役社長を務める小西工己氏は「名古屋グランパスへ多くの勝利と数えきれない笑顔をもたらしてくれた楢崎選手。本当に24年間お疲れさまでした。私が楢崎選手と共に過ごしたのは、その選手生活の最後の二年間に過ぎませんが、偉大な実績の通り、力強くチームを率い、全力で闘い続けてくれた二年間でした」
「ひたむきなプレーでチームを鼓舞し、また常にファン・サポーターの皆さんを思いやる楢崎選手の姿に、強く共感するとともに、私自身の心の支えでもありました。2017シーズン、J1復帰への想いをたぎらせながらゴールマウスを必死に守り続けてくれました。試合後に率先してチームの音頭をとってスタジアムの一体感を創り上げてくれた姿は、これまで楢崎選手へ抱いていた寡黙でストイックなイメージとは大きく異なる姿でした」
「また、なかなか思うように出場機会を得られなかった2018シーズンですが、黙々と練習に取り組む姿に真のプロフェッショナルとしての姿勢を見させてもらいました「楢崎正剛。俺らの誇り。」サポーターの皆さんと同じ思いを、今、私も抱いています」
「今度はプレーヤーとは違った形で、グランパスや日本サッカーの発展のために、一緒に闘えることを心から楽しみにしています」とコメントを残した。
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