Jリーグ 浦和レッズ

浦和レッズが『HEROs AWARD』を受賞。東南アジアでのハートフルクラブ活動が評価

 浦和レッズは17日、社会とつながり、社会の助けとなる活動を積極的に行うアスリートやスポーツ団体を見つけ、讃え、支えていくことを目的としたアワードである『HEROs AWARD』を受賞した。同日、クラブ公式サイトがこれを伝えている。

 浦和レッズは「サッカーを通じて子供たちのこころを育む」ことを目的として「浦和レッズハートフルクラブ」の活動の2003年から行っている。この中には地元。さいたまにおけるサッカー教室、体育の授業のサポートの他にも2007年のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)初出場を機に開始した「ハートフルサッカー in ASIA」、そして東日本大震災を機に東北地方の中学校でサッカー教室を行う「ハートフルサッカー in 東北」がある。

 そして今回の受賞では「ハートフルサッカー in ASIA」の事業のひとつである『浦和レッズハートフルクラブ × バンロムサイ』が評価され、受賞に至っている。

 『浦和レッズハートフルクラブ × バンロムサイ』について、2008年にハートフルクラブがタイ・チェンマイを訪問した際に、日本人の女性が経営しているHIVに母子感染した孤児たちの生活施設「バンロムサイ」が紹介されたことがきっかけとなっている。

 このバンロムサイの子供たちがHIV/AIDS感染者への偏見や差別が強く、村と施設の交流はなく、迫害を受けることすらあった状況を、村のグラウンドを借りて村の子供たちと一緒にバンロムサイの子供たちに継続的にサッカーを教えたことによりHIV/AIDSへの差別偏見が払拭されるきっかけをつくっている。

 今回の『HEROs AWARD』受賞についてクラブ代表の淵田敬三氏は「このようなすばらしい賞をいただき光栄に思います。浦和レッズと言うと、熱狂的なスタジアムで熱いサッカーをしているイメージがあると思いますが、Jリーグの理念に基づき、このような社会貢献活動に大きな力を入れていることをご承知置きいただければありがたく思います」

 「これまで国内外を問わず子どもたちにサッカーを通じてスポーツの楽しさを伝え、その過程の中でこころを育む活動をしてきたことが評価され、本当にうれしく思っています。これからも我々は地道にこのような活動を続けていきたいと思います」とコメントを残している。

 そしてハートフルクラブキャプテンの落合弘氏は「うれしく思う反面、いろいろなところでがんばっている人や団体がいる中で、自分たちだけがもらっていいのかなとは感じました。私たちが子供のころには、こうした活動は実を結ばなかったと思います」
 
 「なぜなら、子供たちが、兄弟や友だちと同じような活動を自然とやっていたからです。だからこそ、ハートフルクラブの最終的な着地点は、消滅することかもしれません。そういう社会になってほしいと思います。この賞に甘んじることなく、より一層一生懸命に、楽しく思いやりをもってやり続けますので、みなさんも一緒にがんばりましょう」とコメントを残した。