アジア

アジア1熱いスズキカップ。フィリピン対タイ戦から見えてきた5つのこと

タイ代表は素晴らしい勝利で大会のスタートを切った。しかし、フィリピン代表を相手に第4節でまさかの引き分け。GKのミスもあり、フィリピン代表に得点を許した。今回は、フットボール・トライブタイ版の編集長オブ・デージャウィンがこの試合の5つのポイントをご紹介する。


コンディション不良

悪天候が影響し、タイ代表が乗った飛行機はフィリピンのバコロドに大幅に遅れて到着。このことが選手のコンディションに選手に大きな影響を与えていたかもしれない。遅れの影響をを大きく感じさせたのはタナブーン・ケサラット。DMFとして出場した彼は、前の試合で軽い負傷を負っており、パフォーマンスの低下が顕著だった。


ひし形の4-4-2は機能していない

タイ代表のミロヴァン・ライェバツ監督が好んで使用するシステムは4-2-3-1だ。しかし、ここ数試合でDF陣のエリア内でのミスが多発していることもあり、4-4-2を試している。このシステムが採用されたたトリニダード・トバゴ代表との練習試合、そしてAFFスズキカップのインドネシア戦を内容、結果ともにいい形で終えれたことでライェバツ監督は自信をもってフィリピン代表戦でも採用。しかし、フィリピン代表戦ではこのシステムが機能しなかった。タイ代表のプレッシングに物足りなさがあり、フィリピン代表にロングボールを許したことも機能しなかった1つの要因だ。次のシンガポール代表戦でこのシステムを使用する可能性は低いだろう。

サンワット・デーミットにとっては収穫のある試合

この試合で勝ち点3を逃したタイ代表だが、サンワット・デーミットは素晴らしいパーフォーマンスを見せた。セカンドボールの奪取力が高くタイ代表のボール支配を効率的にし、勝利を近づけていた。試合を重ねるごとに彼のパーフォーマンスは向上している。これからの更なる成長に期待したい。


ライェヴバツ監督のコンセプトに限界か

ライェバツ監督がタイ代表の監督に就任して以降、ディフェンス面は確かに向上している。東南アジアだけではなく、アジアのより強力なチームと戦うために欠かせない要素だ。しかし、守備的になりやすい東南アジアのチームと戦う際には、もう少し攻撃的に振舞ってもいいだろう。フィリピン代表に引き分けたことで、サポーターからは元タイ代表監督キャティサック・セーナームアンが採用したような攻撃的なサッカーを求める声が大きくなっている。ライェバツ監督がより攻撃的なチームを作り上げなければ、代表人気の低下につながるかもしれない。


遅すぎた交代策

フィリピン代表戦のキックオフ直後からタイ代表選手がベストな状態でプレーできていないことは明白だったが、ライェバツ監督が最初の交代カードを切ったのは67分。遅すぎる判断だったと言えるだろう。選手のコンディションを考慮し、早めに交代カードを切るべきだった。試合前のアクシデントを考えれば、前半の内に交代するという手もあっただろう。


名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

筆者記事一覧