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アジア1熱いスズキカップ、タイ対インドネシアをレビュー。予想外のゴールも?

 優勝候補筆頭のタイ代表はAFFスズキカップ優勝に向けて、突き進んでいる。インドネシア代表を相手に、見事な勝利を挙げた。この2チームは2016年のスズキカップ決勝でも対戦した因縁がある。非常に熱い試合を見せてくれた。ラジャマンガラ・スタジアムに集まった3万5000人の観客も楽しんだことだろう。

 スタートはインドネシア代表のペース。コーナーキックからエリアの外でボールを受けたMFのズルフィアンディが強烈なシュートを放つと、ボールはゴール左上隅に。GKも目一杯に体を伸ばしたが、及ばなかった。

 しかし、タイ代表もすぐさま反撃。コラコット・ウィリヤーウドムシリのコーナーキックが直接ゴールに吸い込まれた。右サイドからのコーナーキックをファーサイドに見事に沈め、同点に。

 タイ代表は前半アディショナルタイムに追加点。エリア外右側からのフリーキックを得ると、インドネシア代表DF陣がエリア内で2度痛恨のミス。ボールはゴール前にいたパンサ・ヘーミボーンの前に転がり、押し込むだけだった。

 後半に入ってからもタイ代表の攻勢は止まらず。3点目はアディサク・クライソーンが挙げた。エリアの外で巧みなポジションをとると、ティティパン・プアンチャンからパスを受け、DF間をすり抜けてゴール。

 タイ代表4点目も見事だった。カウンターからサンワット・デーミットがインドネシア代表DFラインの裏を取ると、ポックラウ・アナンからは見事なパスが。サンワット・デーミットは飛び出していたGKを冷静に見て、ふわっと浮かしたボールでネットを揺らした。

 インドネシア代表のファチュドリン・ アリャントがエリア内でうまくDFをはがして、フリーでヘディングシュートを決めたが、時すでに遅し。タイ代表が4-2で勝利を収めた。

フットボール・トライブ タイ編集長Obb Deejawin(オブ・デージャウィン)のコメント

「最初は我々タイ代表がなかなかゲームに入れなかった。インドネシアのDFがなかなか攻撃をさせてくれなかった。しかし、インドネシアのゴールがきっかけとなり、タイ代表の選手たちに気合いが入った。また、ポックラウ・アナンを中盤で起用し、システムを4−4−4に変更したミロヴァン・ライェヴァツが監督の判断は見事。タイ代表は中盤での主導権を握ることができた。タイ代表にはあまり不安な要素はなさそうだが、タナブーン・ケサラット怪我が警鐘であることを祈る」

フットボール・トライブ インドネシア副編集長Steven Danis(スティーブン・デニス)のコメント

「全てのゴールが美しく、とても楽しい試合だった。タイ戦で出場した選手はこの大会で優勝を狙うためのベストチームだ。しかし、GKのチョイスは理解に苦しむ。なぜアンドリタニー・ アルディヤサではなくアワン・セソ・ラハルジョを起用したのだろうか。そして、もう少しタイ選手のカットインに対して警戒していれば、こんな結果にはならなかったと思思う」

名前:菊池大将
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