プレミアリーグ マンチェスター・シティ

ファーガソン政権下では起こり得なかった、マンUの補強5選

つい先日、アレックス・ファーガソンがマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任してから32年を迎えた。自身がクラブの象徴として君臨し、ユナイテッドの価値を高め続けた男が去ってからのユナイテッドをみれば、いかにファーガソンがクラブに多くのものをもたらしていたのかということがよくわかるだろう。今回は、ファーガソン勇退後のユナイテッドが行った補強に焦点を当て、ファーガソンであれば獲得しなかったであろう選手をたちをご紹介する。


バスティアン・シュバインシュタイガー

ドイツのレジェンドの1人、シュバインシュタイガーはバイエルン・ミュンヘンで多くのタイトルを獲得してきた成功者だ。2014年にはワールドカップも制している。ただ、彼がユナイテッドに加入した時、彼の選手としてのピークはすでに過ぎていた。ファーガソンであれば、チームの中盤をコントロールするためにピークを過ぎた選手を獲得することはないだろう。もっと言えば、中盤にもファーガソンが残した遺産は複数人いた。タイプこそ違うが香川真司もその中の1人と言えるだろう。ファーガソンであれば、現状のリソースで状況を改善できたかもしれない。


ラダメル・ファルカオ

ファルカオは世界レベルでも見ても間違いなくトップクラスのストライカーだった。アトレティコ・マドリードで素晴らしい2シーズンを過ごし、多くのゴールを記録した。ユナイテッドに彼が加入したのは2014年。ただ、ウェイン・ルーニーやロビン・ファンペルシ、アンヘル・ディ・マリアは彼を必要としていただろうか。ファーガソンであれば、不用意にチーム内のバランスを乱す補強はしないはずだ。


アレクシス・サンチェス

ファーガソンは若手選手を育てながら起用するタイプの監督だ。クリスティアーノ・ロナウド、ウェイン・ルーニー、デビッド・ベッカム、ライアン・ギグスなど挙げればキリがない。サンチェスのユナイテッド移籍は大きな話題になると同時に、同選手への大きな期待にも繋がった。しかし、サンチェスはその期待に応えられてはいない。マーカス・ラッシュフォードやアントニー・マルシャルを保持するユナイテッドに本当に彼が必要だったのだろうか。1つ言えるのは、ファーガソンであればライバルチームから主力を引き抜き、自チームの若手が成長する機会を奪うということは決してしないということだろう。


メンフィス・デパイ

ネクストロナウドとして指名された男デパイ。ルイ・ファン・ハールによって背番号7が与えられた。しかし、ユナイテッドに大きな攻撃力を与えるために移籍したはずが。53試合の出場で記録したゴールはわずかに7。デパイにとっては忘れられない数字となっているだろう。ファーガソンは若手選手を見極める眼を持つと同時に、計画性も持ち合わせていた。当時のユナイテッドにはファーガソンの最後の遺産であるウィルフレード・ザハやアドナン・ヤヌザイという若いタレントがいた。しかし、ファン・ハールが持ち込んだエールディビジのスターの存在は2人のユナイテッドでの将来を潰した。


マルアン・フェライニ

フェライニはファーガソンが監督の座を勇退してから。ユナイテッドが初めて獲得した選手だ。フェライニは以降5シーズンをユナイテッドで過ごしている。ケアレスミスや足下の技術が足らないことによるエラーは多いが、ポジショニングの良さと圧倒的な空中戦の強さが、彼をユナイテッドに留まらせている。デイビッド・モイーズとしては、理想的な補強の1人と言えるだろう。プレミアリーグという舞台で、1人の選手の空中戦を軸として戦術を組める選手は彼以外にいないかもしれない。ただ、ファーガソンはポール・スコールズやロイ・キーンといった選手をスカッドに抱えて戦ってきた。彼が監督を続けていたとして、フェライニのような選手を獲得していたとは考えにくい。


名前:菊池大将
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