セリエA ミラン

不調ミランが抱える、深刻すぎる6つの問題

著者:菊池大将(@yukkenokonoko

日本時間28日に行われたエンポリ戦に引き分けたことで、9月1日のローマ戦以降勝ち星のないミラン。経営陣が代わり、フロントにもかつてのレジェンドが戻ってきたチームは大ブレーキを踏んでいる。今回は、そんな低調なパフォーマンスを続けるミランが抱える6つの強烈な問題をご紹介する。


直近5試合で4試合は先制

8月26日の事実上の開幕節ナポリ戦から、ミランはすべての試合で先制してきた。しかし、ローマ戦以外で勝ち星を上げることはできていない。ナポリ戦は致し方ないとして、残りのプロビンチャとの3試合は、踏ん張ることができずに3引分けとなった。現在勝ち点6で13位のミランだが、先制した2試合で踏ん張ることができていれば勝ち点10となり、5位のインテルと並んでいる。先制しながらも勝てていない点に、ミランが抱える問題の大きさが見え隠れしている。


1ヵ月以上勝ち星なし

ミランが最後にリーグ戦で勝利を収めたのは9月1日のローマ戦。次の試合は10月1日のサッスオーロ戦だ。ということは1ヵ月以上勝ち星から離れることになる。決して強豪とは呼べない現在のミランにおいて、長期間勝利から離れることは非常にまずい。現在のチームには、圧倒的なリーダーシップでチームの雰囲気を変えることの出来る選手がいないからだ。ガットゥーゾはアレッシオ・ロマニョーリやルーカス・ビリアをそういったことのできる選手だと強調しているが、試合を観ている限りでは期待できそうにない。


セリエAで唯一クリーンシートなし

ナポリ戦からすべての試合で先制しているミランだが、すべての試合で失点も記録している。これは昇格組を含むセリエAに所属するチームの中で唯一だ。後半には2点差をひっくり返されたナポリ戦を筆頭に、ミランのディフェンスは急に脆さを見せる。特に、対戦相手がシステムの変更を行ったときはそれが顕著だ。試合の中で、ゲームをコントロールする力をつけなければいけない。


サッスオーロ戦もいないイグアイン

イグアインのいないエンポリ戦は散々な結果に終わった。シュート数は放ったものの、決めきれる選手がいない。もちろんエンポリGKピエトロ・テッラチャーノが優秀だったこともあるだろう。しかし、アタランタ戦、カリアリ戦では決めきることの出来るストライカーが、黒星からチームを救った。彼への依存度の高さは否めないだろう。そんなイグアインは次節サッスオーロ戦も不在の可能性が高い。1トップのファビオ・ボリーニは限界だ。パトリック・クトローネにとっても踏ん張りどころだろう。


戦術幅の無さ

ミランはここまでのすべての試合で4-3-3を使用し、試合中にシステムをいじることもなかった。しかし、対戦相手は試合の中でシステムを変更し、ミランを苦しめてきた。なぜ、何試合も連続で試合の中でシステム上で優位性を失っているのに、新たなシステムを試そうとしないのだろうか?練習では4-2-3-1など、多くのシステムを試しているのにも関わらずだ。ガットゥーゾは勇気を出す必要があるだろう。大声を出すだけで試合に勝てるなら苦労しない。


アンドレ・シウバを失う可能性大

今夏に買取オプション付きのレンタルでセビージャに移籍したアンドレ・シウバが大車輪の活躍を見せている。ここまでの6試合で6ゴールと、得点ランキングは単独トップ。ミランは間違いなく後悔しているはずだ。セビージャは買取オプションを行使する可能性が高いようだ。優秀な人材を失う可能性は高い。


名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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