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日本代表DF長友佑都、試合後コメント「やっていてこいつら化け物だと思った」

ロシアワールドカップ・決勝トーナメント1回戦日本代表対ベルギー代表が日本時間3日に行われ、2-3で日本は敗北。ベスト16でロシアを去ることになった。日本代表DF長友佑都が試合後に残したコメントをご紹介する。
(取材:河治良幸 文:編集部)


試合を振り返って

実力通りかなと思います。相手も明らかに強かったし。やっていてこいつら化け物だと思ったし、自分たちも2-0で勝っている状況で、いけるって気持ちでみんないて。一瞬でも(いけると)思ってしまって、夢を見てしまった。(それが)一瞬で砕けてしまった。これが世界との差だなって。

2-1になった時の心境は?

そうですね、正直向こうが勢いづいたなって。1点取られて明らかに目を覚ましたというか。勢いが全く違ってきたし、途中で入ってきた選手フェライニと22番の選手(ナセル・シャドリ)。相当なフィジカルとスピードがあって、セットプレーもめちゃくちゃ怖かったし、1点(与えたこと)で勢いづけたかなと思います。

最後の場面について。カウンターの対応は?

まだ映像見てないんで分からないんですけど、どういう場面でした?結局、もちろん数的不利でも守れればいいわけで。でもそんな簡単な世界じゃなくて、最後のシーンで相手があれだけの走力で前へ出てきた。僕たちはそれを戻り切れなかった。走力自体もレベルが違った。

延長の雰囲気は?

ありましたね。90分になって、このまま延長になるんじゃないかってありましたけど。後ろにいる僕らが防ぎきれたら問題ないんだけど。みんな死に物狂いで帰んないとあのレベルには点取られちゃいます。

どの辺が化け物?なにが一番(凄かった)?

全部僕らを上回ってました。クオリティもそうだし、スピードもフィジカルも彼らの方が上だったので。結果は実力通りだなって。ただ全部、出し切ったというかやれることはやったと思うので、自分自身もチームも胸張って帰りたいなって。

2010年ベスト16まで行った際、このサッカーではここが限界だと言っていた。縦への早さやフィジカルの強さもミックスした今のサッカーではどうか?

やっぱり、監督も含めて、フィジカルの問題だって言いますけど、走力とかフィジカル的なものは日本サッカー見ても若い世代から取り組まないと世界のこのぎりぎりの戦いでは厳しいかなって思ってます。技術だけでは勝てない。

日本らしさをだしながらここまでたどり着いたことへの評価は?

それだから全部出し切ったというのがあって。後ろにベタ引きで守って、相手の攻撃を跳ね返すだけだと今の気持ちはなかったかなって。でも前から取りにいって走って繋いで、そのサッカーをやれた。結局負けてるから、結果論でなにも言えないんだけど。でも自分たちが目指すサッカーはやり切った。

ガラタサライでいいシーズン送って、自分のパフォーマンスの手応えとか、成長は?

ここ4、5年でフィジカルもメンタルも一番いいなって。ワールドカップで走力とか対人プレーも含めて負ける気しなかった自信があったのでもっと試合したかった。でも、ピッチ内外含めてやれることやったかなって。ピッチ内ではミスもあったけど、改善することはいっぱいあるけど、やれることはやったので悔いはないと言いたいですね。

カタールW杯を目指す?

4年後?目指しますよ。自分の中で代表は誇りで、小さいときから夢見て場所なんで必要とされるならユニホーム着て、ピッチに立ちたいし、一番期待したいのは(自分を)押しのける選手が(現れるか)。4年のうちにそういう選手が(出ることを)自分自身は待っている部分ですね。

長友選手の言動は魂がこもっているというか、訴えかけられるものが多かった。サポーターに伝えたかった気持ちがほんとにすごかったと思う。

サポーターの皆さんもそうだし、仲間のみんなにもそうだし。とにかく心の内から出てくるものが全部言葉に出てたかな。行動に出てたからってなにも嘘はないし、自分の素直な気持ちが全部出たのかなって。

3点目やられたあと、チームメートに声かけてたけど、どんなことを?

自分がうなだれて倒れた立場で、正直こういう自分はみたくないって4年前に思ったし。全部出し切って、胸張って帰れる状況にしたいって思ったし。若い選手は泣いてましたけど、また次にいくって終わりじゃないぞって示したかった。

1年後にアジアカップありますけど、このチームでいけば?

メンバーは変わるけど、もちろんこのチームで行きたい。最高のチームでした。西野監督のもとで前へ進みたいなって気持ちはありますよ。

西野監督のサッカーでここまできた。約4年間ハリルさんのサッカーでやってきたが?

ハリルさんには大きな感謝持ってます。ベースがあって、デュエルの部分や走るとこもずっと言ってきたので、ワールドカップで走らなきゃいけない、戦わなきゃいけない、勝たなきゃいけない、ハリルさんがベースを作ってきてくれて、そのうえで西野さんの経験や繋ぐ戦術などがマッチしたんじゃないかなって。ザックさんも岡田さんもアギーレさんも全部の監督の遺伝子がつながってここまできたんだなって。

ロスタイムは日本のスタイルになっていたのでは?

間違いないですね。しっかりボールをつないで取られたらみんなで取り返す、みんなで走り切る。その上にフィジカルのベースを上げないと、走力とかフィジカルてきな部分も含めて自分の日本サッカー界に伝えられることは経験なのであるんじゃないかなって。若い世代にフィジカルの重要性やトレーニングの仕方は伝えていきたい。

ベスト8の壁はもうちょっとで届きそう?

夢見ましたね。一瞬夢見たのは試合の中でいけるんじゃないかなって、それが甘さかなって。むこうが本気になって、点取り来たときは、セットプレー含めて点入るんじゃないかって思ったし、怖さ感じたし。そういった意味でベスト8の壁は遠いなって改めて思いました。