セリエA アタランタ

欧州復権を目指すミランに“勇猛果敢”に臨む2クラブの現状は…?

著者:津田翔汰

 インテルがスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァで前節に残留を決めたサッスオーロに敗れたことにより、来季チャンピオンズリーグ(CL)出場枠が最終節を残して確定する可能性が出てきている。インテル戦終了時点で3位ローマは4ポイント差をつけていることから欧州最高峰の舞台への切符をつかみ、現在負傷者続出で苦境に立たされている4位ラツィオも今節に残留争い真っ只中のクロトーネを下すと、11シーズンぶりとなる欧州復帰を果たすこととなる。

 そして今晩にはもう一つの来季欧州カップ戦の行方を占う上で重要な2試合が行われる。現在「1.5」枠を巡りミラン、アタランタ、フィオレンティーナの3クラブが熾烈(しれつ)な争いを強いられているが、このうち現在6位ミランが7位アタランタとの直接対決に臨む。また8位フィオレンティーナは今節、降格圏内に沈んでいるカリアリをホームに迎え入れる。

 冒頭ネラッズーリの話題を取り上げたが、ロッソネリも“欧州復権”へ厳しい道のりが待っていることは間違いない。先週なかばのコッパ・イタリア決勝ではイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマの2度に及ぶミスが響き、4失点の惨敗。欧州行きをかけた“ワンチャンス”をものにすることはできなかった。再びチームの立て直しに迫られたミランは今節にベルガモの地で、そして最終節ではサン・シーロで非常にタフな180分を迎えることとなるだろう。

 そこで今回はファイナンシャル・フェアプレー(FFP)をはじめピッチ外からの重圧も受けているこの名門に対し、勇猛果敢に臨んでくる2チームについてこれまでの戦績を振り返るとともに、残り2節の展望を行う。
 

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