ブンデスリーガ バイエルン・ミュンヘン

レアルを相手に試合を支配したハインケスの戦術を徹底分析。想定外だったFW陣の不振

1stレグでのミュラーは、全く存在感がなかった。ドリブルの成功は0で、枠外シュートを1本放ったに過ぎなかった。前半を右サイドでプレーし後半は中にポジションを移した2ndレグでも、ミュラーは1本も危険なパスを通すことはできなかった。プレーメーカーでありながらパスの正確性74%で、縦方向のパスに限ってはわずか50%だ。前線の3人のうちの1人、または右サイドでキミッヒとコンビを組んだ背番号13は、相手のファイナルサードに1本のパスしか通していない。

 ジダンは中盤を水平方向に動く傾向にあるカゼミーロではなく、垂直方向にプレーするコバチッチを起用した。

「今日の試合ではコバチッチを選択した。彼はパスによってラインを破り、何か違ったものをもたらすことができる。試合によってプレーする選手もいれば、プレーしない選手もいる。重要なのは決勝に進んだことだ」とジダンはこの起用について説明している。

 マドリードは4人のミッドフィールダーを直線的に並べた4-4-2でスタートした。アセンシオは前線のロナウドとベンゼマにボールを供給する狙いを持って左サイドでプレー、モドリッチは右サイドのワイドな位置でルーカス・バスケスを守備で助けた。そしてコバチッチとクロースは最終ラインを守るディフェンスを構築している。

 モドリッチとルーカス・バスケス間のパス数は、クロアチア人選手にバスケスをサポートさせるジダンの意図を明確に示している。さらに、モドリッチがリベリを相手に仕掛けたタックルの数はチームでもトップであり、ジダンが右サイドの守備に気を使っていたことが分かる。

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