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乾貴士、2ゴール演出で現地メディアは”満点”。左サイドを制圧しチーム最高評価

 日本代表MF乾貴士の所属するエイバルは、リーガ・エスパニョーラ第12節でレアル・ベティスと対戦。ホームのエイバルがベティスを5-0で下し、8試合ぶりの勝利を収めた。

 エイバルは今季11試合で2勝2分7敗、降格圏ギリギリの17位と大苦戦。昨季の躍進を支えた守備陣は崩壊。エースMFペドロ・レオンら主力の怪我で攻撃も機能不全に陥っていた。

 第5節バルセロナ戦から3試合13失点で3連敗を喫し、システムを4-4-2から5-3-2に変更。乾貴士はセカンドトップ、インサイドハーフで出場し、慣れないポジションで奮闘。しかし、結果は上向かず7試合勝利なしと苦しんだ。

 代表ウィーク明けとなった20日のベティス戦で8試合ぶりに4-4-2に回帰。乾も本職となる左サイドハーフへ復帰した。

 前半6分、早速スコアが動く。左サイドでボールを受けた乾が見事なコントロールで相手をかわし、ゴール前に低空クロス。これに走り込んだFWセルジ・エンリクが相手DFのオウンゴールを誘発し、エイバルが先制点奪取に成功。

 さらにエイバルは前半30分にMFゴンサロ・エスクランテが追加点を挙げ、2-0でハーフタイムを迎えた。

 後半51分、ピッチ中央で乾にボールが渡るとワンタッチでDFラインの裏へパス。走り込んだFWシャルレスがペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。これをシャルレスが落ち着いて決め、3-0。

 その後、2点を追加したエイバルが5-0でベティスを下し、8試合ぶりの勝利を収めた。

 乾貴士は試合を通して左サイドの主導権を掌握。これまでホセ・アンヘルに変わって起用された左SBダビド・フンカとのコンビネーションで幾度となくチャンスを作った。

 現地メディア『アス』も同試合の選手採点で乾貴士に満点評価を与えており(3点中3点)、左サイドでコンビを組んだダビド・フンカと共にチーム最高評価を与えている。

 エイバルは長いトンネルから抜け出した。昨季の幻影を追いながらも、エースMFペドロ・レオンのいない戦い方を見出しつつある。復調を見せるエイバルで乾貴士は確かな存在感を発揮した。