Jリーグ 北海道コンサドーレ札幌

ジェイ・ボスロイドが語る日本サッカー。フットボールの母国からやってきた男がJ文化と日本人のコミュニケーションスタイルについて語り尽くす【独占インタビュー】

「札幌ドームは間違いなく最高のスタジアムの一つ」

札幌ドーム 写真提供:Getty Images

―― その点で、都倉選手との関係はいかがですか? 同じポジションでプレーする競争相手という側面もある選手ですが…

JB:彼も少し我の強いタイプで、自信家だ。そういうところは大好きだよ。彼と競い合うのは気に入っている。クラブ内にも良い競争が必要だからね。

―― 彼は以前にゴールを決めたあと、EURO2012でのバロテッリと同じようにユニフォームを脱いで上半身を見せつけたことが有名になりました。それ以上の何かをするつもりは?

JB:そんなことが…? 彼らしいね(笑)。それ以上の何かができるかどうかは分からないよ。ケンはコンディションもかなり良くて、すごく良い奴だ。彼も英語が話せるので、どうすればお互いを活かすことができるか、ピッチ上でよく話をしている。ヘイスも、純粋なストライカーではないけど、攻撃陣の強力なメンバーの一人だ。チームのために、全員がどういう形で連携を取ることができるか模索している。今のところは全てが順調だ。全体的にすごく満足しているよ。

―― シーズンの残り期間は、楽しいことや笑顔ばかりではないかもしれません。札幌の今後には、降格回避に向けて本当に厳しい仕事が待っています。日本に来て1年目にはジュビロでJ1昇格を勝ち取って、2年目は1部リーグで比較的安全な順位を守ることができましたが、今年は後ろを気にしなければならない状況です。これまでのキャリアで同様の状況を経験したことは?

JB:QPRでの2年間はどちらも苦しいシーズンで、最終的には降格してしまった。本当に悲しくつらいことだったよ。ストライカーとしては、順位表の一番下にいたとすれば、それはおそらくあまりチャンスを生み出せないチームにいるということだ。だからチャンスが来た時には逃すわけにはいかない。チーム全体として強くなり、一緒に頑張らなければいけない。

―― 浦和レッズに勝利した試合では、それを実現することができました。決定的なゴールでデビュー戦を祝うことができましたが、あの夜にサポーターが生み出していた札幌ドームの雰囲気に助けられた部分も大きかったでしょうか?

JB:札幌ドームは間違いなく、僕が今までプレーしたことがある中でも最高のスタジアムのひとつだ。ピッチも素晴らしいが、建物自体も、外観だけでもすごく印象的なものだ。『インディペンデンス・デイ』の宇宙船が札幌の真ん中に着陸してきたかのようだ。スタジアムだけでも鳥肌が立って、良いパフォーマンスを見せなければならないと感じられるが、そこが3万3000人以上のファンで埋め尽くされると本当に素晴らしかった。応援の声もすごく大きくて、信じられないような雰囲気だった。札幌のサポーターは本当に情熱的だ。磐田でコンサドーレと対戦した時にも、札幌から駆けつけたファンが大勢いて、スタンドが埋まっていたのを覚えている。本当に「スポーツの町」だと感じられる。素晴らしい野球チームもあるし、サッカーでもトップレベルのチームを作り上げようとしているところだ。コンサドーレはJ1に定着し、クラブとして成長していく必要がある。その基礎はできている。野々村さんという素晴らしい社長がいて、素晴らしいスタジアムや練習設備があって、素晴らしいサポーターもいる。あとは、順位を上げていくのが僕ら選手たちに義務付けられたことだ。

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