アジア ワールドカップ

カタールSCが2022年W杯の労働環境レポートを発表

 カタールの「Supreme Committee for Delivery & Legacy(SC)」は、2022年FIFAワールドカップに先立ち、現在スタジアム建設プロジェクトに携わっている12,000人以上の労働者の安全を確保するための継続的な努力の一環として、第2回年次労働者福祉プログレス・レポートを発表した。

 この報告書は、2016年1月から2017年2月まで、労働者の安全に関する標準およびコンプライアンスのイニシアチブを監督する労働者福祉課(WWD)による合計4,600時間の監査の結果を示している。

 ハッサン・アル・タワディSC事務局長は「この報告書で取り上げられた期間は、特に監査と点検に関して数多くの重要な進展を見せた」と述べた。

「われわれは、請負業者やパートナーに、労働者の福祉問題に関する基準を改善するという長期的な利点を理解するよう促すアプローチに取り組んできた」

 活動中の8つのスタジアムの近くに宿泊施設が増え、労働者の移動時間が短縮され、労働者の苦情に対処するために月30以上のフォーラムが開設されており、複数の言語でのコールセンターは労働者に問題を報告する。WWDによると、コンプライアンス違反に関する3社がブラックリストに載っている。

 この報告書は、報告期間中の7人の死亡を特定しており、そのうち2人は職場の事故に直接起因する「職業に関連する死亡者」とみなされている。心臓や呼吸器の不全に起因する残りの5人の死亡は、栄養プログラムの導入などの健康関連イニシアティブをもたらした。

 アル・タワディ氏は「我々は徹底的な調査を行ない、これらの悲劇的事件から学ぶだろう」と述べた。

「われわれは、調査結果を請負業者と共有し、再発を避けるため、プログラム全体で一定の措置を講じている」

 西アジア初のワールドカップ(W杯)を提供するカタールの進展は、議論の余地がある決定で、残りの8カ所で建設が続き、そのうち4カ所は2019年末までに完了する予定である。先月開幕した大会準々決勝で試合を主催する予定だ。

 一方で、カタール政府は「私たちは漏れのタイミングに疑問を呈していますが、ガルシア報告書の発表を歓迎します。我々は、この調査との結びつきの範囲と引き出された結論が、当社の入札の完全性を証明するものであると考えている」と述べている。

「我々は、入札中に我々が約束した中東での歴史的なFIFAワールドカップの開催について、私たちは引き続き献身していきます」