8月30日にドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフからイングランド2部リーズ・ユナイテッドへ完全移籍したMF田中碧。9月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の日本代表に招集されたが、中国代表との一戦で本来のパフォーマンスを発揮できない可能性があるという。
2023年夏以降、ステップアップ移籍を望んでいたものの、代理人の変更を巡り問題を抱えたこともあり、実現まで時間を要した田中。イングランドの移籍ウィンドウ最終日にリーズへ完全移籍したが、一部報道によると、本人は欧州5大リーグ1部でプレーする選択肢もあったことを明かしたという。
欧州の移籍ウィンドウ終了直後に行われる代表戦と言えば、2021年9月2日のカタールW杯アジア最終予選でオマーン代表相手に0-1と敗れたことが記憶に新しい。この一戦では、DF冨安健洋がボローニャからアーセナルへ移籍した関係でベンチ外だったほか、MF久保建英も3週間前にレアル・マドリードからマジョルカへ期限付き移籍したばかりだった。
この試合でスタメン出場していたGK権田修一(清水エスパルス)は、移籍組にとって9月開催の代表戦でプレーするにあたっての難しさを力説。テレビ静岡の公式YouTubeチャンネルで9月3日に公開されたサッカー番組『サカろう』に出演した際、カタールW杯アジア最終予選でスタートダッシュに失敗した要因を訊かれると、「最初、9月難しいんですよ」と切り出した上で以下のように述べている。
「欧州の移籍ウィンドウがこの時期であって、あの時は移籍した選手がかなり多かった。移籍を完了した選手であっても、今までやっていたサッカーと違うサッカーになって、その環境に馴染むのが大変だったりとか。残留しても監督が変わって(苦しむこともある)。色々な要素がある。でも代表ではこのポジションでプレーするというのがあったりとか。そういう中で、精神的にもすごくストレスがかかる」
北中米W杯本大会出場権をかけた勝負に挑む日本代表。森保一監督は初戦でMF遠藤航(リバプール)やMF三笘薫(ブライトン)、MF伊東純也(スタッド・ランス)など、主力選手をスタメンに抜てきするとみられる。ただ田中については、駆け込み移籍を巡り多少のストレスを抱えた可能性を排除できないだけに、「田中をスタメン起用はリスクがある」という意見が湧き起こることが予想される。
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