かつてサンフレッチェ広島やジュビロ磐田などでプレーしていたMF川辺駿に、ベルギー1部スタンダール・リエージュ退団に向かっている模様。同クラブでの給与未払いにくわえて、トルコ1部トラブゾンスポル・クラブ移籍の可能性が報じられている。
スタンダールの現状については、オランダ紙『De Standaard』が先月11日に「スタンダール所属選手に給与が支払われていない状況だ」とリポート。サポーターが抗議活動を展開し、同日開催予定だったベルギー1部リーグのプレーオフ(対KVCウェステルロー)が延期となったが、この給与未払いの背景にはアメリカの投資会社『777パートナーズ』の債務問題があるという。
777パートナーズはセビージャ、ヘルタ・ベルリン、メルボルン・ビクトリー、ヴァスコ・ダ・ガマなど複数クラブを傘下に収めているほか、昨年9月にはエバートンの経営権を5億5000万ポンド(当時約1030億円)で取得したことでも話題に。しかし、ドイツのテレビ局『rbb24』が先月31日に伝えたところによると、同社の負債は50億ドル(約7900億円)にのぼるとのこと。スタンダールをはじめ複数クラブの経営権を売却する方針を固めたという。
スタンダールが親会社の債務問題で揺れる中、トラブゾンスポルの専門サイト『トラブゾンスポル・ハーバー』は11日に「トラブゾンスポルはMFシハン・チャナクの獲得に向けて、スタンダールとの交渉を続けているが、アブドラ・アブジュ監督の提案でスタンダール所属選手をもう一人獲得候補にリストアップした」とした上で、「川辺にオファーを提示」と報じている。
トラブゾンスポルは、過去にトルコ1部リーグで7度優勝。今季は首位ガラタサライから勝ち点35差の3位と、来季UEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得。国内カップ戦でも準優勝と、一定の成績を収めている。スタンダールと2027年6月まで契約を残している川辺。Jリーグ復帰を望む声も挙がる中、欧州移籍の可能性もあるようだ。
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