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次期日本代表を大岩剛監督に託していいのか。不安視される“非行”報道と経験値を検証

大岩剛監督 写真:アフロスポーツ

鹿島アントラーズでの監督実績

大岩監督は、2011年に鹿島のコーチに就任し、2017年5月に石井正忠監督解任を受けトップチーム監督に昇格した。在任3シーズン(2017-2019)の戦績は以下の通り。

 ・2017年:残り2戦で1勝すればリーグ優勝できた状況下ながらも2戦連続スコアレスドローで川崎フロンターレに逆転優勝を許す。ルヴァン杯・天皇杯は準々決勝敗退
 ・2018年:J1リーグ3位、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)初優勝、FIFAクラブワールドカップ4位、ルヴァン杯・天皇杯は準決勝敗退
 ・2019年:J1リーグ3位、天皇杯準優勝、ルヴァン杯準決勝敗退、ACL準々決勝敗退

2018年のACL準決勝第1戦・水原三星ブルーウィングス戦では、開始6分までに2失点を許す苦しい展開となったが、後半に選手交代とシステム変更でサイドからの攻撃を強化し、3-2の逆転勝利へつなげた。トーナメントでは相手や戦況に応じて柔軟に修正する采配が持ち味とされ、堅守を軸にした現実的なゲームプランでアジア制覇を成し遂げた。

このACL制覇により2018年、AFCアニュアルアワーズで年間最優秀監督賞(男性部門)を受賞した。2021年からU-18日本代表監督に就任。U-23日本代表では2024年パリ五輪ベスト8、2024年と2026年のAFC U23アジアカップ優勝を達成し、2024年に2度目のAFC年間最優秀監督賞を受賞した。この賞を複数回受賞した日本人は大岩監督だけだ。


能力・経験不足を指摘する声も

一方、鹿島監督時代の3シーズンでは、優勝を目前で逃した2017年の事例に加え、J1リーグ制覇そのものを一度も果たせなかった。最高順位は2017年の2位にとどまり、勝負強さや安定感の面で課題を残したとの見方もある。

さらに、これまでの指揮経験は鹿島と育成年代・U-23代表が中心で、A代表を率いた経験は一度もない。現在のA代表は欧州主要リーグやUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で活躍する選手を多く抱えており、世代別代表とは選手層も国際経験も異なる。

加えて、選手時代の大岩監督自身も日本代表で国際Aマッチ3試合の出場にとどまり、いずれも国際親善試合でW杯予選など重要な試合の経験はなく、代表実績も限定的だ。


JFA 写真:アフロスポーツ

次期監督人事の背景

大岩監督の就任は、森保路線の継続と若手融合を狙ったJFAの判断とされる。しかし当初、宮本恒靖会長は「森保監督が築いたスタイルの踏襲」「ステップアップのための実績重視」「欧州や南米にいる世界のトップ・オブ・トップのビッグネーム招聘」を旗印に掲げ、外国人監督就任を模索していた。

しかしJFAの“金欠”ぶりも指摘される中、一部報道によれば、W杯ロシア大会前に解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ元監督(2015-2018)で外国人指揮官に懲りた田嶋名誉会長の強権発動により、路線変更に至ったという。

また、JFA内に存在するとされる学閥の観点では、歴代A代表監督に早稲田大学出身者が複数いる(岡田武史監督、西野朗監督)中、大岩監督は筑波大学体育専門学群卒業だが、日本サッカー協会の要職には筑波大出身者が目立つ。特に未だ協会内で大きな影響力を持っているとされる田嶋幸三名誉会長兼東アジアサッカー連盟会長は筑波大卒業だ。


実績で劣る大岩監督に、日本代表を託せるか

サンフレッチェ広島を3度のリーグ優勝に導いた森保監督でさえ、代表監督就任に際し疑問の声が上がり、アジアカップ2023カタール大会で準々決勝敗退(イランに1-2で敗戦)に終わると解任論が噴出した。明らかに森保監督よりも実績面で劣る大岩監督が、同等の重圧に耐えられるかは全くの未知数だ。

育成年代から一貫して結果を残してきた手腕は本物であり、若手の力を引き出す采配に期待する声も少なくない。しかし、2030年W杯で再び16強以上を目指す日本代表において、それ以前にロサンゼルス五輪予選やW杯予選の段階で苦戦するようであれば、早期の指揮官交代リスクも考慮する必要がありそうだ。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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