MF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF伊東純也(スタッド・ランス)など、欧州で活躍する選手を多く擁する日本代表。森保一監督をはじめ指導者のレベルアップも求められる中、日本サッカー協会(JFA)のスポンサーからはJリーグクラブの監督人事に対する異論が飛び出している。
2024年11月放送のサッカー番組『サカろう』(テレビ静岡)には、ホテル業界大手『アパグループ』の社長兼最高経営責任者(CEO)を務める元谷一志氏や、元Jリーガーでサッカー解説者の林陵平氏らが出演。日本代表がさらに進化するために必要なことについて議論を交わしている。
その中で、林氏は日本代表選手の戦術理解度について、MF遠藤航(リバプール)やMF三笘薫(ブライトン)など、優秀な監督のもとでプレーする日本人選手が増えている現状に触れた上で、「一流の監督から学ぶことはたくさんある。(日本代表の)個人戦術の成長が見られる」と語っている。
ブライトン率いる31歳のファビアン・ヒュルツェラー氏をはじめ、青年指揮官の台頭が目立っている欧州とは異なり、Jリーグは若手指導者がクラブを率いるケースはほとんどない。戦術理解度という観点で、欧州トップレベルでプレーしている選手とJリーガーの差が広がる可能性が指摘されると、林氏は「(Jリーグクラブは)監督にお金をかけるべき。(選手は)だいたい同じなので、違いを分けるのは監督。良い監督を呼ぶと、サッカーがガラリと変わるし、日本人監督は海外へ行かないといけないし、(今のJリーグに)若い監督がもっと出てこないと」と、日本サッカー界に変化を求めている。
また元谷氏はJリーグクラブの監督人事について、「保守的だと思う。『これをしておけば、あまり批判が飛ばないだろう』というような定石の人事をするのと同じ。『本当にそのチームの強化のためにやっていますか』と思うことが多い」と疑問を投げかけた。
アビスパ福岡の長谷部茂利氏、川崎フロンターレの鬼木達氏に、来季から他クラブで指揮する可能性が報じられるなど、監督の顔ぶれが大きく変わらないJリーグ。横浜F・マリノスのように外国人の指導者招へいに積極的なクラブもあるが、日本サッカー界のさらなる成長という観点から、優秀な若手人材の登用も必要かもしれない。
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