11月7日、フィリップ・トルシエ監督率いるベトナム代表が招集され、FIFAワールドカップアジア2次予選の初戦フィリピン戦(11月16日)向けたキャンプを開始。10月の代表ウィークで選外となったJ1横浜FCのFWグエン・コン・フオンは引き続き落選した。多くの専門家は、このままJリーグに留まり続ければ、代表復帰への道は遠ざかるばかりだと指摘している。
負傷した情報もないにもかかわらずコン・フオンが選外となったのは、トルシエ監督の構想から外れているからに他ならない。コン・フオンは9月に行われたパレスチナ代表との親善試合に途中出場して、チームを勝利に導く先制点を挙げた。ジョーカーとして存在感を示したが、トルシエ監督の信頼を勝ち取るには十分ではなかったようだ。
コン・フオンは今季、ベトナム1部ホアン・アイン・ザライ(HAGL)から横浜FCに3年契約の完全移籍で加入したが、ここまでリーグ戦の出場はなく、YBCルヴァンカップのグループステージ第3節名古屋戦で試合終了間際に途中出場(出場時間2分)したのみ。ほとんどの試合でベンチ外となっており、完全に構想外扱いとなっている。
トルシエ監督はコン・フオンが直面する問題を理解しており、解決に向けて話し合ってきた。パレスチナ戦後の記者会見では試合勘不足とプレー強度の弱さを指摘し、所属クラブでより多くの出場機会を得るよう要求していた。コン・フオンには横浜FCとの契約が残っており、早期契約解除してベトナムに戻るか、期限付き移籍を認めてもらいJ2以下のカテゴリーかベトナム国内で所属先を探すしか道はなさそうだ。
トルシエ監督は、10月の代表ウィークに際して記者から選考基準を訊かれた際「現時点のパフォーマンスとコンディションに基づいている。過去の有名人や英雄を選ぶ義務はない」と語っており、これはコン・フオンに対する最後通告と考えられている。
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