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セリエA再開!変わって欲しくない延期前状況まとめ

ロメル・ルカク 写真提供:Gettyimages

新型コロナウイルスの影響によって3月10日から延期となっていたセリエAも、約3ヶ月ぶりにようやく再開を迎えた。今週末(イタリア時間6月20日、21日)には延期となっていた試合が行われ、22日からは第27節がスタートする。

イタリア人にとって、サッカーリーグの再開は普段の生活に戻ることを感じさせる最も重要な出来事だ。しかし、今後は観戦の仕方、試合へのアプローチ、楽しみ方などが大きく変わることになるだろう。

これから迎える新たなカルチョ(イタリア語でサッカー)を前に、イタリアの各クラブのサポーターが変わって欲しくないと願う状況についてまとめてみよう。


クリスティアーノ・ロナウド 写真提供: Gettyimages

ユベントスのランキング1位を支えるロナウドのゴールラッシュ

リーグ延期前の2019/2020シーズン、セリエAには久しぶりの楽しさを感じさせられていた。ユベントスは相変わらず順位のトップにつけているが、8年連続の圧倒的な支配とは違い、ラツィオやインテルといった優勝を争うライバルが現れており、このワクワク感はシーズン終了まで続きそうだ。

ユベントスが未だに1位の座をキープし続けているのは、間違いなくクリスティアーノ・ロナウドのおかげだろう。彼は、2019年12月1日から2月22日にかけてのリーグ11試合中に16得点を挙げ、その期間中に行われたチャンピオンズリーグ(CL)とコッパ・イタリアでのゴールも合わせると、14試合中19得点という記録になっている。

彼のゴールラッシュはCLオリンピック・リヨン戦(2019年2月26日)で止まったが、こんなに短期間で上記のような結果を出すのは、ロナウドほどの選手にとってもとんでもない出来事だ。

残念なことに、6月17日にイタリアのサッカーを再スタートさせた一戦、コッパ・イタリアの決勝では、ロナウドはユベントスに優勝をもたらすことができなかった。彼とチームメイトのパフォーマンスはいまいちで、トロフィーを手に入れたのはライバルチームのナポリとなった。


フェリペ・カイセド 写真提供: Gettyimages

大事な場面で必ずゴールを決めるラツィオのカイセド

ロナウドがこれまでマンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリードなどのビッグクラブでプレーをしてきている一方、たった勝点1の差でビアンコネーリ(ユベントスの愛称)を追いかける2位のラツィオを支えているエース、フェリペ・カセイドは、ロコモティフ・モスクワ、アル・ジャジーラ、エスパニョールなど、それほど名門ではないクラブでしかプレーしていない。

しかし、今シーズンのラツィオの絶好調の理由はカセイドにあると言ってもおかしくはない。得点はそこまで挙げずとも(今シーズン8得点)重要な場面で必ず活躍をしてきた。

おそらくビアンコチェレスティ(ラツィオの愛称)のサポーターの印象に残っているのは、アウェイでの重要な勝利となったサッスオーロ戦とカリアリ戦、またホームでの厳しい戦いとなったパルマ戦での活躍だろう。

また、1月5日に行われたブレシア戦でも彼は大活躍をした。ロスタイム中、カイセドがチーロ・インモービレへ見事なアシストをしたおかげで、ラツィオはユベントスから離されずに済んだのだ。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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