セリエA ローマ

ポリターノとスピナッツォーラのトレード破談理由とダメージ

レオナルド・スピナッツォーラ 写真提供: Gettyimages

スピナッツォーラに対するインテルの要求がおかしかった

インテルのスピナッツォーラに対する「体力テスト」追加の要求はおかしなことだったと思う。何か病的な問題が見つかったわけではない。ただ彼のコンディションにネラッズーリ(インテルの名称)が納得しなかったそうです。

スピナッツォーラは遠い国でプレーしていた無名選手というわけではない。デビューからずっとセリエAでプレーし、彼の特徴と弱点は知られている。(最近も控えメンバーだが、試合にちゃんと出ている)。そもそも彼が「体力馬鹿」で勝負してきた選手ではないということはイタリア国内の誰もがわかる話で、ローマが追加のメディカルチェックと急な契約変更にイラついたのは納得のいく話です。

しかし、一番ダメージを受けたのはスピナッツォーラ自身でしょう。これにより、特にはっきりした問題がなくてもメディカルチェックの何かに引っかかったように見られてしまう。大きなイメージダウンになり、価値も一気に下がっているという。

サポーターとの関係も忘れてはいけない。インテルに移籍することを素直に認めていたスピナッツォーラ。これからローマに逆戻りしてピッチに立つことは、クルヴァ(熱狂的なサポーター)に簡単に許されない可能性が高い。しばらく侮辱を受けることになるだろう…。

マッテオ・ポリターノ 写真提供: Gettyimages

故郷に戻れるはずだったポリターノの涙

一方のポリターノも、この取引によって大きな打撃を受けたように見える。

ポリターノはユースの時から育ててくれたクラブ、そして愛する故郷であるローマに戻ることを心から望んでいた。また、ローマではインテルと違ってスタメンになる可能性も低くはなかった。

自分が理想としていた移籍の話がいきなりなくなった時、ポリターノは涙を隠せなかった。そして、メデイアの前で何のコメントもせずに、孤独な顔でミラノに戻ったのだった。

この話はこれからも彼らを精神的に追い込むだろう…。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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