アルゼンチン代表 セリエA

【知られざるヒーローたち】小さな身体に女神が宿る。ベルガモの希望 パプ・ゴメス

ダンスムーブ、ゴール、強烈な人格。イタリア、ベルガモへの忠誠の光となってきた”パプ”ことアレハンドロ・ゴメス
著者:マシュー・サンタンジェロ

 アレハンドロ・ゴメスは、2014年にイタリアのベルガモに到着する前には、シチリア島のカルチョ・カターニアで活躍の数年を過ごした。カターニアは、たくさんのアルゼンチン代表選手を迎えて最高レベルとなった最もユニークで刺激的なチームだ。

 その後イタリア南部を離れて2013-14シーズンは、ウクライナのFCメタリスト・ハルキウで小休憩する。しかしこの小さなアタッカーは、昔なじみのホームグラウンドであるイタリアに戻る衝動を抑えることができず、次にベルガモのアタランタでプレーすることを決めた。

 アタランタのホームスタジアム「スタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリア」に足を踏み入れた日から、ゴメスは次第にクラブやサポーターやベルガモ市民の導き手となっていった。彼らは完全に現在のキャプテンであるゴメスに、ピッチ内外で魅了されている。

 アタランタでの初期のパプ(ゴメスの愛称)は、たまのゴールやアシストで少しばかり脇役としてプレーした。チームは1部に留まることに苦戦し、長い間下位を漂っていた。ピッチ上の活躍だけでなくエネルギッシュなリーダーとなれば、その全てが変わるだろう。パプは暗がりから抜け出そうと、自身を超えるために努力したのだった。

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