[2.1 親善試合 日本 2-1 タイ バンコクアリーナ]
フットサル日本代表は1日に行われた試合で、タイ代表に2-1で勝利した。
スコア上は接戦となったゲームだが、日本は前半から試合の主導権を掌握していた。しかし、2点目以降のゴールを挙げられず、試合を決定づけられないまま、時間が過ぎていく。すると試合終盤、パワープレーに出たタイに同点ゴールを決められてしまう。
不可解な判定が続いたジャッジングに加え、大盛り上がりのスタンド。完全アウェーの試合で、相手を黙らせたのが、FP加藤未渚実だった。残り19秒、パワープレーをしていた日本は、森岡のパスを受けた加藤がゴールを決め、2-1で勝ち越し、そのまま勝利をした。
決定力、パワープレーでの守備と、昨年にも露呈していた課題が改めて浮き彫りになった日本。だが、その一方でストロングポイントも明確になってきている。このパワープレーは昨年のイラン遠征でも機能し、アウェーでアジア王者イランを相手に引き分けを演じることとなった。
この試合、森岡とともに1G1Aとなった加藤。左利きのアラと右利きのピヴォは、右サイドから対角線のボールが入りやすく、非常に相性が良い。「持ちつ、持たれつの関係」と笑う加藤だが、あらためてコンビネーションが、チームにとってもストロングポイントになると実感できたはずだ。
以下、試合後の加藤未渚実選手のコメント
――決勝ゴールでおいしいところをもっていきましたね。
加藤 はい。
――かなり練習してきた、パワープレーの形が出せたのではないですか?
加藤 そうですね。イランと戦った時もあの形で3-3に追いつくことができていました。その時も、(森岡)薫さんからの折り返しをもらっているので、イメージとしては思った通りの形から点を取ることができたと思います。
――2人とも1得点1アシストになりましたね。
加藤 持ちつ、持たれつの関係で(笑)。
――19年のスタート、残り19秒のゴールでした。
加藤 マジっすか? 残り19秒だったんですか? そんなに少なかったんだ。もう少しあると思っていました。あまり時間は見えていなかったですね。
――ただ、全体的に見るともう少しラクな試合にできたゲームでしたね。
加藤 そうですね。シュートまで行けている部分はあったので。そこをしっかり決めたいです。GKも上とか、結構、当たっていたので。
――まさに「守った」というより、「当たった」っていう感じのが何本かありましたね。
加藤 反応が早かったのか、下に蹴り込めていたらよかったのか。FPとして、そんな印象があります。
――次の試合に向けて、どのような修正点があると感じていかますか?
加藤 各セット、シュートに行けている部分と行けていない部分がありました。僕らのセットで言うと、前半の1本目にあまりシュートに行くことができませんでした。その部分をもう少しシュートで終わり切りたいですね。もう少し、薫さんに簡単に当てて、そこに絡みに行けるように。シュートで終わった後も、もう一回、前から激しいプレスをかけられたらいいなと思います。あとはファウルの部分でもう少しコントロールできたなと思いますね。
――今日は、ちょっと難しくありませんか? 何度も、何もしていないのに、ファウルを取られていましたよ。
加藤 そうなんですけど、そこも含めて、審判の考えにアジャストしていって……っていう反省点はあります。
――6個目は絶対にやらないとか、ですね。
加藤 いらないところでしてしまうと、ファウルで止めないといけないところにできなかったり、してしまって第2PKを与えてしまうこともあるので。そこは反省しています。
――新しい選手も増えてきて、選手層が厚くなったり、バリエーションが増える予兆があるように見えるのですが、しばらく代表にいる加藤選手はどう感じていますか?
加藤 ブルーノに求められている形は、自分の思い描いている理想と重なっている部分が多いので、理想の形に持っていけるように、そこのパフォーマンスとしても、もう少し個で打開できたらいいなと思います。
――あまり加藤選手のドリブルを出す形は、見えないですよね。
加藤 タイのディフェンスだと、ハーフまで引いて、寄せた中切りでカバーリングがあったので、そこに行っても潰されるかなという判断がありました。相手のディフェンスによって、良さを消されることもあるのですが、そこをどうするか。もっと薫さんとのコンビネーションで、例えば当てた後も、自分がシュートを打ちに行って、シュートで終わる。そういう部分を2戦目でもう少し出せていければなと思います。
――今年、どんな1年にしていきたいですか?
加藤 大きなケガをせず、今日のような結果を、数字として、形で残していけたらいいなと思っています。そのためには、良いディフェンスをすること。ディフェンスのコンセプトがしっかりしていかないと、試合にも出られないので。そういう部分をもっと詰めていけたらと思います。
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