スペイン代表の金メダル、開催国フランス代表の銀メダル獲得という結果に終わったパリ五輪の男子サッカー競技。代表OBの田中マルクス闘莉王氏が、パリ五輪全体のレベルを疑問視するとともに、GK小久保玲央ブライアン(シント=トロイデンVV)をはじめU23日本代表選手の今後に期待を寄せている。
フランス代表FWキリアン・エムバペをはじめ、大物選手が相次いで不参加となったパリ五輪。日本もMF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF鈴木唯人(ブレンビーIF)など、A代表選出経験のある欧州組を招集できなかったほか、MF遠藤航(リバプール)をはじめオーバーエイジ(OA)対象選手も次々と不参加に。国内組中心というメンバー構成の中でベスト8に食い込んだ。
闘莉王氏は11日の自身のYouTubeチャンネルを更新。パリ五輪男子サッカー競技の総括を求められると、「残念なのは、今回の五輪は最近の中で一番レベルが低いかなと(思う)。まわりの代表チームを見ると、日本は(メダル獲得の)チャンスあったかなと。五輪に呼ばれないくらい素晴らしい若手選手が多いからこそ、ちょっと他の代表チームが五輪に力を入れていないように思う」と苦言を呈している。
一方、大岩ジャパンがメダルを逃したことについては「今回チャンスだったのかなと思う。残念ながらメダルには届かなかったけど、ステップとしては素晴らしい大会にしてくれた」と称賛。OA枠ゼロという中での大岩剛監督のマネジメントも高く評価している。
そんな大岩ジャパンの中で、一際輝きを放っていたのは小久保だ。同選手は好セーブを連発したほか、グループステージのマリ戦では試合終了間際にPK失敗を誘ったことで話題に。今年9月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選を前に、森保ジャパン(A代表)でGK鈴木彩艶(パルマ)との正守護神争いを期待する声も挙がっている。
それだけに闘莉王氏も小久保について「パリ五輪全体を通じて見ると、やっぱり(A代表で)チャンスをあげないといけない」と、森保一監督に同選手の招集を要求。「若いし、これからどんどん経験して伸びていくと思う。僕も五輪を経験して、その後また成長して頑張った。小久保選手にもそういう道を進んでほしい」と、今後のさらなる活躍を期待している。
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