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小久保玲央ブライアンと比較も。パルマ鈴木彩艶が吐露「うまくいかなかった」

鈴木彩艶 写真:Getty Images

 U23日本代表GK小久保玲央ブライアン(シント=トロイデンVV:STVV)はパリ五輪の舞台で好セーブを連発。日本時間2日深夜のスペイン戦を前に、GK鈴木彩艶(パルマ)との比較が盛んになる中、鈴木がAFCアジアカップでのパフォーマンスを振り返っている。

 パリ世代であるものの、昨年秋以降は森保ジャパン(A代表)にコンスタントに招集されている鈴木。今年1,2月開催のアジアカップでは、スタメン出場した全5試合でいずれも失点。特にセットプレーにおけるポジショニングやパンチング等を巡るプレー判断に、厳しい指摘が相次いでいた。

 古巣のSTVVでは安定感抜群のパフォーマンスを発揮していた鈴木だが、田中マルクス闘莉王氏など一部識者やサポーターには、アジアカップのイメージが残っている。それがゆえに、パリ五輪の舞台で小久保が好プレーを見せるたびに、ネット上では「小久保玲央ブライアンはA代表でも正守護神になれる」「鈴木よりも小久保の方が上」といった比較論が湧き起こるのが現状だ。

 そんな中、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月1日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」では、日本代表OBの内田氏と鈴木が対談。同選手は挫折を感じた出来事に「アジアカップ」を挙げると、「一言で言うと、力が入りすぎた感じ。それで逆に全部うまくいかなかった」と振り返る。

 これに内田氏は「そこは経験。GKなんか特にそう。守田選手(守田英正)は『ザイオンはストイックだ』と言っていたけど、急激に成長できるようなメンタリティーを兼ね備えていると思う。失敗を失敗だと思わないので、(自分が成長する上での)一歩一歩だと感じてほしい」とアドバイス。

 その上で、「永嗣さんもまわりから色々言われてきたけど、そんなの気にしていない。自分ができることに焦点を当てている」と、日本代表時代のチームメイトであるGK川島永嗣(ジュビロ磐田)の振る舞いにも言及した。

 STVV時代にビルドアップへの積極参加を求められるなど、攻守にわたり様々な役割を果たしている鈴木。内田氏は「求められることが多い。飛び出しもしないといけないし。距離的には(1試合平均で)6,7kmくらい走っている。(リオネル・)メッシより走っているGKっている?」と、マルチタスクをこなす日本代表GKの能力の高さに感激している。