埼玉栄高校サッカー部員を擁護する動画が、SNS上で炎上している。中国発の動画投稿アプリ『TikTok(ティックトック)』で「宮原由智」と名乗る人物が、東日本大震災の被災者や犠牲者を侮辱する内容の動画を公開。ツイッター上で批判を浴びているほか、Z世代のネットリテラシーが低いという指摘も多くある。
埼玉栄高校のサッカー部員は今月11日、インスタグラムに1本の動画を投稿。笑顔を浮かべながら「東日本大震災のこえを観てる方、生きていてとても嬉しいです。また死んでしまった人はお墓で聞こえないと思うが、ほんとに悔しいです」と発言していたことから物議を醸し、同校が謝罪する事態となっている。
この不適切動画投稿が社会問題として報じられる中、13日にあるティックトックユーザーが当該部員の“擁護”を目的とした動画を投稿。こちらも笑顔を浮かべながら「埼玉栄の人、僕も同じ意見です。ねえ、もう。あんなの過去の話で東日本大震災であれもうね、気持ち悪い名前だよね」と、東日本大震災に言及。最後には犠牲者に対する心無い言葉を吐き捨てている。
するとこの動画も、SNS上で瞬く間に拡散。「東日本大震災で被災した人の痛みが分からないのか!」、「民度が低い」、「道徳が壊れている」、「この人の親はどのような教育をしているんだ」、「末代までの恥」といった批判が数多く寄せられている。
また投稿人物が若者であることから、「Z世代のネットリテラシー低いな」、「学校教育見直しを」、「ティックトックは年齢制限設けないといけないのでは?」といった声もみられる。
なお埼玉栄高校は今回の問題を受けて、公式ホームページに以下のような謝罪文を掲載。再発防止にむけてネットリテラシー教育の見直しを行う考えを示している。
「この度は、本校生徒が大変不適切な動画をSNS上に掲載したことにより、多くの方々にご不快な思いをさせてしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
「特に「平成23年東北地方太平洋沖地震 (東日本大震災) 」にてお亡くなりになられた方々や、そのご遺族の方々、また、被災されました多くの方々や、その関係の方々のお気持ちを大きく害してしまいましたことを、重ねてお詫び申し上げますと共に謝罪申し上げます」
「本校では、これまでも毎年SNS教育を行い、ネットリテラシーについては生徒に何度も教育を施して参りましたが、今回の件を受けまして、まだまだ心の教育が生徒個々に行き渡っていなかったことを深く反省しますと共に、このような事態を防げなかったことに対し、大変悔しい思いをしております」
「今後は、このようなことが二度とおこらないように、当該生徒も含め、全校生徒に対してよりきめ細かな心の教育による道徳心の向上を図ると共に、ネット社会、特にSNSに対するリテラシー教育を更に充実させていく所存です」
「末尾に、改めまして、震災でお亡くなりになりました方々のご冥福をお祈り申し上げ、被災されました方々やその関係者の皆様にお見舞い申し上げますと共に、この度の動画により不快な思いをされました全ての方々にお詫びを申し上げ、重ねて謝罪を申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
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