ワールドカップ

カタールW杯出場が危うい強豪・常連国まとめ

ティモシー・ウェア(左)クリスティアーノ・ロナウド(中)ハメス・ロドリゲス(右)写真:Getty Images

サッカー日本代表が3月24日のオーストラリア戦で無事突破を決めた、2022FIFAワールドカップカタール(カタールW杯)のアジア最終予選。各大陸の予選も佳境を迎えており、6月に行われる予定の大陸間プレーオフと、一部社会情勢を理由に延期される試合を除き、3月中には概ねW杯本大会の出場国が出揃う。

2026年大会から出場国枠が48枠に増えることが予定されているW杯だが、今大会までは32枠をかけての争いが行われている。その数は決して多いとは言えず、厳しい大陸予選。欧州王者のイタリアを筆頭に出場を逃す強豪国も出ている。ここでは、カタールW杯本大会出場が現時点決まっておらず、出場できない可能性もある常連国・強豪国をまとめていく。


ポルトガル代表 FWクリスティアーノ・ロナウド 写真:Getty Images

ポルトガル

まずは2016年の欧州王者であるポルトガルだ。クリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、ディオゴ・ジョッタやブルーノ・フェルナンデスといった屈指の名門クラブに所属するスター選手が多いポルトガル。欧州予選ではセルビアやアイルランドと同じグループAに入るも、1位で突破を決定させることができず、グループ2位でプレーオフに回った。

3月24日に行われたプレーオフ1戦目のトルコ戦は3-1で勝利。加えて同パスC内で、2021年の欧州王者であるイタリアが北マケドニアに敗れた(0-1)こともあり、プレーオフ決勝(29日)の相手は北マケドニアに決まり突破に光明が見えている。

だが、イタリアがそうであったように、次の1戦に敗れればその時点で道が閉ざされる。緊迫した状況で、ポルトガルがどういう試合をするのか注目だ。


ポーランド代表 FWロベルト・レバンドフスキ 写真:Getty Images

ポーランド

世界でも屈指のストライカーであるロベルト・レバンドフスキ擁するポーランドも、予選突破を決めきれずにいる。欧州予選では、前回大会ベスト4のイングランドに次ぐ2位となり、プレーオフを余儀なくされた。

プレーオフではパスBに。3月24日初戦に予定されていたロシア戦が中止となったことで、次のスウェーデン戦(29日)に勝利すれば本大会出場が決まる。また、同じくウクライナ戦が中止となったスコットランドとの親善試合(24日1-1)では主力を温存したこともあり、体力的な優位性はある。

しかし次の相手スウェーデンも、デヤン・クルゼフスキ、エミル・フォルスベリら主力は離脱者なく招集されており、加えてズラタン・イブラヒモビッチも出場停止が明け、出場の可能性があるため決して楽な突破ではないだろう。


コロンビア代表 MFハメス・ロドリゲス 写真:Getty Images

コロンビア

近年、W杯本大会では日本代表との縁も多いコロンビアも、南米予選にて出場が危うい状態にある。

南米からの出場は4.5枠。ブラジル、アルゼンチン、エクアドル、ウルグアイが先に突破を決めた。残り1チームが0.5枠をかけて大陸間プレーオフへの権利を争う中、現在6位のコロンビアは3月30日のベネズエラ(10位)との最終戦にて絶対に負けが許されない。

さらにベネズエラ相手の最終戦を仮に勝利で終えたとしても、現在5位につけるペルーに勝ち点で上回る必要がある。つまり、同日にパラグアイ(8位)と最終戦を行うペルーの結果にも左右される。直近のボリビア戦は3-0と快勝し勢いはついているコロンビアだが、本大会出場へは茨の道が続く。


チリ代表 MFアルトゥーロ・ビダル 写真:Getty Images

チリ

南米予選はすべてが強豪国という厳しい環境の中、2015年と2016年の南米王者であるチリも例外ではなく苦戦を強いられている。現在7位。上述の6位コロンビア同様、残り1チームに与えられる大陸間プレーオフへの権利獲得を目指す。

ここまでチリはコロンビアと比べて、スコア上で大崩れした試合はなかったが、3月25日のブラジル戦では4失点を喫した。30日の最終戦の相手は、すでに4位で本大会への出場を決めたウルグアイ。状況はかなり厳しい。

ブラジルやアルゼンチンといった上位陣との直接対決で勝てていないことに加え、ボリビア(9位)やベネズエラ(10位)を相手に予選序盤で勝ちきれなかったことが、ここにきて大きく響いている。


エジプト代表 FWモハメド・サラー 写真:Getty Images

エジプト&セネガル

アフリカ最終予選では、ここまでの予選を勝ち上がった全10チームが、総当たりでなく特定の相手とのみホーム&アウェーを戦い、勝者のみが本大会へ進む。

5つの対戦の中、奇しくも2021年アフリカネイションズカップ決勝の再戦となる組み合わせが生まれてしまった。エジプト対セネガルである。つまり直近のアフリカNo.1とNo.2のうち、いずれかはW杯本大会へ出場ができない。3月25日に行われた第1戦は、ホームのエジプトの勝利で終わった(1-0)。29日はセネガルのホームで最終戦が行われ、2戦合計で争われる。

エジプトには、モハメド・サラー。セネガルには、サディオ・マネ。共にイングランドプレミアリーグの名門リバプールに所属する選手同士の戦いになる点も、注目度が高い要因だ。


アメリカ代表 FWティモシー・ウェア 写真:Getty Images

アメリカ

北中米カリブ海予選で、現在2位につけるアメリカ。3月28日と31日の残り2戦を勝利で終えれば、同地域の出場3.5枠内に収まることとなり、突破は安全圏のように見える。

しかし現在3位につけているメキシコは、残り2試合が予選落ちが確定している下位チーム(8位ホンジュラス、6位エルサルバドル)との対戦。一方アメリカは、5位パナマと4位コスタリカとの直接対決が予定されており、いずれも残り2試合に突破の可能性を残している相手だ。

パナマには第1戦(2021年10月11日)で敗れていることもあり、28日の試合で大きく流れが変わってしまう可能性がある。1990年以降、W杯本大会の常連となっていたアメリカ。前回2018年のロシア大会への出場を逃していることから、これ以上のブランクは避けたいところだ。

名前Sくん
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