Jリーグ 清水エスパルス

清水から1.5億円オファーも…蔚山現代がU23韓国代表FW慰留へ交渉継続か

清水エスパルスのホーム IAIスタジアム日本平 写真提供: Gettyimages

 明治安田生命J1リーグの清水エスパルスは、Kリーグ1(韓国1部)の蔚山現代に対してU23韓国代表FWオ・セフン(23)の獲得オファーを提示したと伝えられている。その中、蔚山現代を率いるホン・ミョンボ監督が同選手の去就に言及した。26日、韓国メディア『スポーツソウル』が報じている。

 身長193cmをほこり左利きである同選手は、2018年に蔚山現代のトップチームに昇格。プロ1年目はリーグ戦で4試合の出場にとどまると、2年目の2019シーズンはレンタル先の牙山ムグンファFCでプレー。そして2019シーズン終了後に韓国国軍に入隊すると、昨年6月に兵役期間を終了して蔚山現代に復帰する。

 そして2021シーズンの後半戦ではリーグ戦14試合中10試合で先発出場したほか、Kリーグ1ファイナル(上位6クラブによるプレーオフ)では全5試合でフル出場して4ゴール1アシストをマーク。高身長を生かしたポストプレーにより味方選手に時間を与える能力で、Kリーグ最高レベルと謳われている。

 また、オ・セフンは年代別の韓国代表に選出された経験も持っており、2019年にはU20韓国代表の一員としてチームの準優勝に大きく貢献。2020年にはU23韓国代表に選出されると、AFC U-23選手権2020の全6試合中4試合でフル出場。見事U23韓国代表を優勝に導いている。

 一方、清水エスパルスは今オフに外国籍ストライカーの獲得を目指す中、当初はブラジル人FWミカエル(22)に照準を合わせていた。しかし、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)に降格したスポルチ・レシフェとの交渉が決裂。代替候補としてカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のセアラーSCに所属するブラジル人FWクレーベル(25)の獲得に動いていたが、クレーベルもセアラーSC残留に向かっている。

 ブラジル市場からの新戦力確保が難航していることもあり、清水エスパルスは蔚山現代に対してすでにオ・セフンの獲得オファーを提示。韓国メディア『Sports Chunchu』が22日に伝えたところによると、移籍金の提示額は税抜きで15億ウォン(約1億4000万円)にのぼっているほか、同選手に対しては高額年俸を用意している。

 その中、蔚山現代を率いるホン・ミョンボ監督はオ・セフンの去就について「まだ(去就を)決める段階にはない」と時期尚早であるという見解を示している。また、ストライカーが不足しているチームの現状にも言及したほか、今後も選手サイドとの交渉を行う中で慰留に努める姿勢を打ち出した。

 なお、蔚山現代は今オフの移籍市場で横浜F・マリノスから元日本代表MF天野純(30)を1年レンタルにより獲得。また、かつて浦和レッズやアルビレックス新潟、ガイナーレ鳥取でプレーしていたブラジル人FWレオナルド(24)を中国スーパーリーグの山東泰山からレンタルにより獲得することが濃厚と伝えられている。