
2020年の明治安田生命J1リーグが、2月21日にいよいよ開幕となる。今シーズンはどんな戦いとなるだろうか?
フットボール・トライブ・アジア編集部のクリシュナ・サドハナによる大胆なJ1ランキング予測を、ここで数回に分けて紹介したい。これから厳しい戦いに挑むJ1クラブを分析し、降格、カップ戦優勝、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)枠を含めて、シーズン終了後にはどのようなランキングとなるかを予測していく。果たしてどの予測が実現するかしないか。
もちろん、これはあくまでも予測であり、違う考えを持つサポーターも多いだろう。是非SNSやコメント欄を使ってご意見ください。
前回のランキング18位から14位までの予測はこちら。今回は13位から9位までの予測をどうぞ。

13位:清水エスパルス
2019結果:12位/2020注目選手:ティーラシン・デーンダー
清水エスパルスは、激しい2019シーズンを過ごした。緊迫した残留争いを経て、最終的には12位で終了。同じ静岡県のライバルのジュビロ磐田は、チーム史上初となるJ1最下位(18位)でJ2に降格しているだけに、シーズン最終段階でそれを避けることができた清水はホッとしたことだろう。
清水が残留に成功したのは、ブラジル人ストライカー、ドウグラスの功績でもあった。ドウグラスは14得点を記録し、横浜F・マリノスの仲川輝人とマルコス・ジュニオールに続き、2019シーズン得点王ランキング3位となっている。
しかしながら、2020年はドウグラスに頼ることができない。ヴィッセル神戸が、引退したダビド・ビジャと契約満了となったルーカス・ポドルスキの代わりの戦力として彼を獲得したためだ。代わりに全国の清水ファンを安心させるため、クラブはドウグラスの大きな穴を埋めると思われる2選手を獲得した。ティーラシン・デーンダーと後藤優介である。
タイ代表のストライカー、ティーラシンは、2018年サンフレッチェ広島にレンタル移籍しており、すでにJ1での経験がある。広島では32試合に出場し6得点を挙げた。また、後藤の大分トリニータでの功績は素晴らしい。大分が2016年にJ3優勝してから2019年に1部に昇格するに至って、重要な役を担った選手の1人だ。
このコンビが2020年清水の攻撃の要になると予測され、さらにブラジル人FWジュニオール・ドゥトラも含めるとトリオでの活躍が期待できる。一方、まだ清水に留まっている西澤健太と河井陽介も、サイドの心強いオプションとなるだろう。

前述のドウグラス以外には、二見宏志がV・ファーレン長崎に、松原后がベルギーのシント=トロイデンに、楠神順平がモンテディオ山形に移籍したが、それ以外には前シーズンの大部分のメンバーをキープしている。
そして、これから彼らをリードするのがピーター・クラモフスキー新監督だ。彼は、メルボルン・ビクトリー、オーストラリア代表、横浜F・マリノスで、7年間アンジェ・ポステコグルー監督のアシスタントをしてきた。さらに厳しい年に備える清水で、ポステコグルー監督から学んだことを活かすことが望まれる。ティーラシン、後藤、そして他の全ての選手をうまく活用し、清水を良いJ1シーズンに導くことを信じたい。
しかし、初となる監督を務めるに当たり、クラモフスキー監督の2020年は厳しい試練となるだろう。アシスタントコーチからヘッドコーチへの移行には成功するだろうか?それとも、J1の“ポール・クレメント”(カルロ・アンチェロッティ監督の元右腕だったが監督として成功せず)となり、壮大に失敗するのだろうか?それは誰にもわからない。
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