チャンピオンズリーグ

コスパ最高のスカッド。快進撃続けるアヤックスがCL準決勝1stレグ出場選手に費やした移籍金は?

 今季のチャンピオンズリーグ(CL)ではここ数シーズンに渡って低迷が続いていたエールディビジ(オランダ1部)に所属するアヤックスがベスト4まで勝ち上がっていることに周囲は驚きを持っていることだろう。そこで今回はCL準決勝1stレグ・トッテナム・ホットスパー戦で先発出場したアヤックスの選手を獲得するのに要した移籍金や現在の市場価値を紹介する。


GK-アンドレ・オナナ

 現在の年齢:23

 加入元クラブ:バルセロナ

 加入時期:2015年7月

 加入時移籍金:15万ユーロ(約1870万円)

 現在の市場価値:3500万ユーロ(約44億円)

 母国カメルーンでかつてインテルやバルセロナでプレーしていたサミュエル・エトーが設立したアカデミーに在籍していたアンドレ・オナナは、自身の才能が評価され2010年に若くしてバルセロナの下部組織に入団する。その後バルセロナU-19までは昇格を果たしたものの2015年冬にアヤックスに加入している。今季のチャンピオンズリーグ決勝で古巣対戦を望んでいるかもしれない。


DF-ジョエル・フェルトマン

 現在の年齢:27

 加入元クラブ:アヤックス下部組織出身

 加入時期:-

 加入時移籍金:-

 現在の市場価値:500万ユーロ(約6億2000万円)

 アヤックス一筋のジェエル・フェルトマンは2012年のトップチーム昇格以降、長らく主力として出場機会を重ね2016/17シーズンにはヨーロッパリーグ(EL)準優勝に大きく貢献していた。しかし今季は前十字靭帯断裂により長期離脱を強いられたこともあり、ここまでわずか公式戦12試合の出場にとどまっている。


DF-マタイス・デ・リフト

 現在の年齢:19

 加入元クラブ:アヤックス下部組織出身

 加入時期:-

 加入時移籍金:-

 現在の市場価値:7000万ユーロ(約87億円)

 オランダ代表やアヤックスで19歳にしてゲームキャプテンを任せられるほどの逸材であるマタイス・デ・リフトを巡っては、ユベントスやバルセロナをはじめ数多くのビッグクラブが強い関心を示している。デ・リフト本人は自身の去就について未定であることを強調しているが、今季終了後にどのような決断を下すのか注目が集まっている。


DF-デイリー・ブリント

 現在の年齢:29

 加入元クラブ:マンチェスター・ユナイテッド

 加入時期:2018年7月

 加入時移籍金:1600万ユーロ(約20億円)

 現在の市場価値:1800万ユーロ(約22億円)

 アヤックスで頭角を現していたデイリー・ブリントは2014年夏にマンチェスター・ユナイテッドに移籍すると、2016/17シーズンにはヨーロッパリーグ(EL)決勝で古巣アヤックスを下してタイトルを獲得している。ただユナイテッドではジョゼ・モウリーニョ監督から構想外の扱いを受けたことにより、昨夏にアヤックス復帰を果たしている。


DF-ニコラス・タグリアフィコ

 現在の年齢:26

 加入元クラブ:CAインデペンディエンテ(アルゼンチン)

 加入時期:2018年1月

 加入時移籍金:450万ユーロ(約5億6000万円)

 現在の市場価値:2500万ユーロ(約31億円)

 アルゼンチン代表のニコラス・タグリアフィコは昨冬に欧州挑戦でアヤックスに加入すると、左サイドバックで移籍後初戦から先発メンバー名を連ねるとそのまま定位置を確保し昨季は15試合で先発出場を果たした。そして今季も左サイドバックで不動の地位を確立すると、アーセナルやアトレティコ・マドリードなど複数クラブからの関心が伝えられている。


MF-ラセ・シェーネ

 現在の年齢:32

 加入元クラブ:NECナイメヘン(オランダ)

 加入時期:2012年7月

 加入時移籍金:フリー

 現在の市場価値:300万ユーロ(約3億7000万円)

 中盤の守備的なポジションを本職とするラセ・シェーネは日本代表MF小林祐希が所属しているSCヘーレンフェーンでオランダでのプロキャリアをスタートさせると、その後2クラブを渡り歩き2012年夏にアヤックスに加入。そのアヤックスでは今季までの7シーズンに渡り中盤センターで主力としてチームをけん引している。


MF-フレンキー・デ・ヨング

 現在の年齢:21

 加入元クラブ:ヴィレムⅡ(オランダ)

 加入時期:2015年8月

 加入時移籍金:100万ユーロ(約1億2000万円)

 現在の市場価値:7500万ユーロ(約93億円)

 マタイス・デ・リフトと同様に現在アヤックスに在籍するメンバーの中で能力がずば抜けているフレンキー・デ・ヨングは、昨夏にトッテナム・ホットスパーからオファーが届いたもののこれを却下。そして今季もパリ・サンジェルマンをはじめ多くのクラブから視線を注がれていたが、バルセロナに来季から加入することで今冬正式に合意に至っている。


MF- ハキム・ツィエク

 現在の年齢:26

 加入元クラブ:トゥウェンテ

 加入時期:2016年8月

 加入時移籍金:1100万ユーロ(約14億円)

 現在の市場価値:3500万ユーロ(約44億円)

 ヘーレンフェーン、トゥウェンテで着実に周囲からの評価を高めてきたハキム・ツィエクは2016年夏にアヤックスに加入すると、2016/17シーズンはサイドではなく中盤での起用が続いた。しかしモロッコ代表として昨夏に行われたワールドカップ・ロシア大会に出場を果たすと、その後に迎えた今季はサイドに定位置を移している。


MF- ドニー・ファン・デ・ベーク

 現在の年齢:22

 加入元クラブ:アヤックス下部組織出身

 加入時期:-

 加入時移籍金:-

 現在の市場価値:2500万ユーロ(約31億円)

 アヤックスの下部組織出身であり2016年2月にトップチーム昇格をつかみ取ったドニー・ファン・デ・ベークは、翌シーズンから主力に定着するとミランをはじめ複数クラブから関心を寄せられる存在となる。そして今シーズンのチャンピオンズリーグにおける快進撃により、同選手の市場価値は大きく跳ね上がっており、資金に限りのあるミランが獲得を断念していると伝えられている。


MF-ダビド・ネレス

 現在の年齢:22

 加入元クラブ:サンパウロ(ブラジル)

 加入時期:2017年1月

 加入時移籍金:1200万ユーロ(約15億円)

 現在の市場価値:3200万ユーロ(約40億円)

 ブラジルの名門・サンパウロから2017年冬に鳴り物入りで加入したネレスは持ち前のスピードを武器にさらに周囲からの評価を高めており、ネイマールに次ぐ逸材としてアーセナルやマンチェスター・ユナイテッドをはじめメガクラブがこぞって関心を寄せている。今季のチャンピオンズリーグでのパフォーマンスも含め今後の活躍次第では移籍金がさらに高騰する可能性が十分に考えられそうだ。


FW-ドゥシャン・タディッチ

 現在の年齢:30

 加入元クラブ:サウサンプトン

 加入時期:2018年6月

 加入時移籍金:1140万ユーロ(約14億円)

 現在の市場価値:2000万ユーロ(約26億円)

 かつて日本代表DF吉田麻也の同僚としてサウサンプトンに在籍していたドゥシャン・タディッチは、昨夏に4シーズン過ごしたサウサンプトンを離れアヤックスに加入すると、前線で替えの利かない存在として今季はここまで公式戦51試合に先発出場している。またリーグ戦では全試合で先発メンバーに名を連ねるなど、30歳にして再び自身の価値を高めている。