セリエA ユベントス

改革と持続の狭間で揺れるユベントス。新10番ディバラの覚醒とボヌッチ退団が与える影響【MatchSTORY】

 セリエA7連覇と1995/1996シーズン以来のCL制覇を成し遂げるべく、リーグ開幕戦から2連勝と好スタートを切ったユベントス。この夏の大きな変化と言えば、アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラの背番号10への変更、7シーズンに渡って最終ラインの一角を担い「BBC」を形成していたイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチの電撃退団が挙げられる。

 ユベントスの10番はかつてミシェル・プラティニやロベルト・バッジョ、アレッサンドロ・デル・ピエロら当時のクラブを象徴するレジェンドが背負っている。その10番を着けたディバラはスーペルコッパ・イタリアーナで2ゴール、開幕節カリアリ戦で1ゴールを挙げると、第2節のジェノア戦では圧巻のハットトリックを達成。早くもコンディションの良さを披露するとともに、ユベントスの10番に恥じない結果を残しており、ファンから昨季以上の活躍を期待されている。

 一方、冒頭でも触れたように最終ラインからのビルドアップをスムーズに行う上で欠かせない存在だったボヌッチの退団は、スーペルコッパ・イタリアーナのラツィオ戦での敗戦をはじめとして試合に大きく影響を与えているようだ。そのラツィオ戦ではビルドアップ時に不用意なボールロストからショートカウンターを受ける場面が多く見られ、第2節のジェノア戦でも序盤に相手のハイプレスを受けてゲームコントロールすることができず、開始からわずか7分で2失点を喫している。

 マッシミリアーノ・アッレグリ監督はイタリア代表DFダニエレ・ルガーニにコンスタントな出場機会を与えることをコメントしている。これに加えてクラブ首脳陣は移籍市場閉鎖直前にシャルケからDFベネディクト・ヘーベデスを獲得を決め、最終ラインの選手層強化を施している。センターバックだけでなくサイドバックでもプレー可能な同選手は間違いなく大きな戦力になるはずだ。

 ユベントスはイタリア代表MF新フェデリコ・ベルナルデスキ、ブラジル代表FWドウグラス・コスタ、フランス代表MFブレーズ・マテュイディなど今夏も多くの新戦力を迎え入れているが、ここまでのリーグ戦2試合の先発メンバーは昨季の主力が名前を連ねている。代表戦による中断期間がが明けると、CLグループステージがミッドウィークに組まれており、アッレグリ監督はこの過密日程以降でこれらの新戦力を先発起用する可能性が高い。ベルナルデスキやドウグラス・コスタがどのようにチームにフィットするのかも含め、今後の行方から目が離せない。