リーグ・アン バレンシア

CLに出られない名門7クラブ。低迷の原因と未来への展望を紹介

ついに神通力が途絶えたアーセナル

アーセナルのアーセン・ベンゲル 写真提供:Getty Images

 アーセン・ベンゲル監督の神通力も、ついに力が及ばなかったようだ。毎シーズン必ずプレミアリーグで4位を達成しCL出場権を勝ち取るというアーセナルのルーティーンは今季ついに終りを迎えた。

 プレミアリーグの放映権収入が飛躍的に増加していく中、アーセナルだけは景気のよい話がでてこない。2016年の夏には様々な大型ストライカーの獲得が噂されたものの、実際にチームに加わったのはデポルティーボ・ラ・コルーニャからやってきたFWルーカス・ペレス一人だった。スペイン代表経験のない同選手は、昨季プレミアリーグで1ゴールしか決めていない。

 ベンゲル監督は卓越したクラブ経営能力で黒字経営を続けていることで称賛を浴びているが、現在の欧州サッカー界では限界に達しているようだ。もはや常軌を逸した投資を続けるライバルチームたちに後塵を拝するシーズンが続いている。

 CL出場権獲得に失敗したベンゲル監督だったが、FAカップ優勝を成し遂げたことで契約延長を勝ち獲っている。世界で最もチケットが高いクラブの一つであるアーセナルにとっては、ビジネス面での成功が優先順位の一番上に位置しているのかもしれない。

破産寸前から復活しつつある名門マルセイユ

オリンピック・マルセイユの酒井宏樹 写真提供:Getty Images

 破産寸前までいった、かつての名門オリンピック・マルセイユは復活に向けて順調に道を進めている。

 マルセイユは2016年8月にメジャーリーグ・ベースボールのロサンゼルス・ドジャースの元オーナーであるフランク・マコート氏にクラブを売却した。2015/2016シーズンは12位と低迷していたチームに対して、補強資金を注入している。

 買収以前に日本代表DF酒井宏樹の獲得を決めていたクラブは、夏の移籍市場でウェスト・ハムからフランス代表FWディミトリ・ペイェを獲得し、冬にはユベントスからDFパトリス・エブラを獲得し戦力を拡大した。指揮官にも元ローマのリュディ・ガルシア監督を迎え、今季はCL出場権まであとわずかとなる5位まで持ち直している。

 パリ・サンジェルマン、モナコ、ニース、リヨンと近年競争力が高まっているリーグ・アンにおいて、CL出場権獲得は容易な目標ではない。しかし、少なくともマルセイユは危機を脱したといってもよいだろう。

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