イングランド2部コヴェントリー・シティ所属MF坂元達裕は、2022年1月にセレッソ大阪から当時ベルギー1部のKVオーステンデへ期限付き移籍。オーステンデの元スカウトが、坂元獲得の裏側を明かすとともに、日本人選手が欧州で成功するために必要な要素を語っている。
坂元はモンテディオ山形、C大阪を経て、2022年1月に海外挑戦。2021/22シーズン終了後に完全移籍へ移行すると、翌2022/23シーズンはリーグ戦34試合中29試合の先発出場で6アシストをマーク。攻撃陣の中心選手として活躍したが、クラブは2部へ降格。日本代表FW伊東純也の古巣KRCヘンク、DF渡辺剛の古巣KAAヘントからの関心が報じられる中、昨年7月にコヴェントリーへ完全移籍した。
コヴェントリー移籍後、イングランド2部リーグ23試合の出場で6ゴールと結果を残している坂元。オーステンデの元スカウトで、坂元の獲得を手掛けたトム・チェンバース氏は今月、スポーツ専門サイト『ジ・アスレチック』のインタビューで「日本人選手というトレンドは突然現れ始めた。三好康児をはじめ欧州へやって来た日本人選手が一際目立っていた」と、日本人選手の台頭に驚きを隠せず。
日本の移籍市場に対する捉え方として「日本人選手を獲得するのに、50~150万ユーロ(約8000万円~2億4000万円)と破格の移籍金だ。この市場にどうやって参加するのか考えた。Jリーグ全クラブのビデオ映像は入手可能なので、欧州のクラブが日本の才能豊かな選手をスカウトするのに障壁はない」と語っている。
また坂元獲得交渉の裏側を聞かれると、「わずか100万ユーロ(約1億6000万円)の買い取りオプション付きで獲得できると聞いた時は、奇妙な瞬間だった。『興味はあるか?もちろん!』とね。坂元はベルギーリーグ屈指の選手になり、我々は彼をコヴェントリーへ売却した」とコメント。
「(欧州挑戦をする)日本人選手にとって最善の方法は、ベルギーやポーランドなどのリーグレベルでより激しい垂直的なプレースタイルに慣れること。12~18か月と、欧州の環境に慣れるための時間を過ごすことだ。三笘薫のような突出した選手でない限り、いきなりプレミアリーグのクラブへ移籍することはほとんどない」と、日本人選手への金言も忘れなかった。
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