日本代表・海外組 海外日本人選手

欧州でベンチを温める日本人選手5人。出場機会激減の裏側【2026/27】

菅原由勢(左)遠藤航(中)佐藤龍之介(右)写真:アフロスポーツ

欧州のサッカークラブでプレーする日本人選手は増加の一途をたどっている。サッカー日本代表の主力として活躍する選手だけでなく、将来の代表入りが期待される若手選手も、欧州各国のリーグで経験を積んでいる。

しかし、欧州のクラブに所属しているからといって、必ずしも十分な出場機会を得られるわけではない。代表では主力を担っている選手がクラブではベンチを温める一方、国内リーグでは出番が少なくても、カップ戦やUEFA主催大会では起用される選手もいる。こうした状況には、チーム内の競争、監督の戦術、ポジションの重複、移籍後の適応など、さまざまな要因が関係している。

そこで今回は、欧州クラブに所属する日本人選手のうち、出場時間や先発回数が気になる選手を挙げ、その要因を追究したい。対象はリーグ戦だけでなく、国内カップ戦、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)、カンファレンスリーグ(ECL)も含める。

なお、出場機会が少ない理由を負傷だけで説明できないケースもあるため、現在のコンディションがクラブからの公式情報で確認できない選手については、その点にも留意した。一方、負傷による離脱がクラブから公表され、その影響で今季の出場が限られているMF三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン/プレミアリーグ)、DF冨安健洋(クリスタル・パレス/プレミアリーグ)、MF南野拓実(ASモナコ/リーグ・アン)は対象から除外した。


遠藤航 写真:アフロスポーツ

2026/27シーズン、出場機会に恵まれていない選手たち。それぞれの事情

MF遠藤航(リバプール/プレミアリーグ)

元日本代表主将が直面する厳しい序列争い

MF遠藤航は昨2025/26シーズンはアルネ・スロット前監督の下で“クローザー”(試合終盤に投入され、相手の攻撃の芽を摘む役割)としてゲームを締めていたが、アンドニ・イラオラ新監督を迎えた今2026/27シーズンは出場機会を得られない状況が続いている。現時点で、今季のリーグ戦出場時間はゼロ。ベンチ入りしても投入されない試合が続き、中盤の序列で苦戦している。

遠藤の持ち味は、ボール奪取や危険なスペースを埋める判断力、試合終盤に守備を安定させる働きだ。一方、イラオラ監督の戦術や中盤の選手層の厚さによって、こうした能力が必要とされる場面が限られている可能性がある。ベンチ入りしながら、アップさえも許されなかったこともあるほど“冷遇”されているのが現状だ。

ただし、2026年には負傷による離脱も経験しており、出場機会の少なさを戦術上の評価だけで説明することはできない。今後はコンディションを維持し、数少ないチャンスを生かし、存在感を発揮すれば、継続的な起用につなげられる可能性がわずかながらある。もし、そのチャンスすら与えられなければ、シーズン途中の移籍も考えるべきだろう。


伊藤洋輝 写真:アフロスポーツ

DF伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン/ブンデスリーガ)

ベンチ入りしても出番なし。守備陣の競争が壁に

DF伊藤洋輝もブンデスリーガの雄、バイエルン・ミュンヘンで出場機会の確保に苦しんでいる。2026/27シーズンの公式戦出場はCLでの短時間の出場に限られ、ブンデスリーガでは出場機会を得られていない。

センターバックと左サイドバックをこなせる伊藤は、守備の強度に加え、後方からのパス供給も持ち味とする。しかし、バイエルンには各国代表クラスが揃い、ポジション争いは厳しい。ヴァンサン・コンパニ監督が継続して起用する選手を固定している場合、ベンチ入りしても出場できない状況が続き得る。

伊藤は過去に負傷離脱を経験しているため、コンディションや試合勘の影響も慎重に見極めたい。今後は国内リーグで出場時間を伸ばし、複数ポジションをこなせる強みを生かして序列を上げられるかが注目される。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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