Jリーグ 清水エスパルス

勝てない清水。吉田監督が率いた2023年初優勝神戸と比べて見える期待と懸念

高橋祐治(左)北川航也(中)住吉ジェラニレショーン(右)写真:アフロスポーツ

秋春制移行初年度となる2026/27シーズンの明治安田J1リーグ。ここまで第6節の日程が終了し、徐々に勝ち点差に開きが見えてきた。首位を走るのは開幕から5勝1分と無敗を貫く唯一のチームである町田ゼルビア。2024年のJ1初昇格以降常に安定して上位争いを演じてきたが、今季は頼もしい新戦力も新たに迎え、これまでの堅守に加えて攻撃面でも好調さを見せ続けている。

そんな町田を筆頭に、2023年と2024年にJ1連覇を成し遂げたヴィッセル神戸や昨季の王者鹿島アントラーズといったクラブが上位争いを繰り広げる中、苦境に立たされているのがサッカー王国静岡の名門、清水エスパルスだ。

昨季は残留争いに巻き込まれながらも、終盤戦は粘りの試合を続け、勝ち点を積み上げて降格を免れていた清水。クラブはさらなる高みを目指し、2023年と2024年に神戸をJ1連覇に導いた吉田孝行監督への指揮官交代へと舵を切った。直近のハーフシーズンで行われた百年構想リーグでも成績は振るわなかったものの、堅い守備を構築するなどチーム作りの進展はみられていた。

しかし、今季は開幕戦(8月8日の名古屋グランパス戦)で途中数的不利に陥りながらも勝利を収めたが、第2節からは接戦をものにすることができずに連敗。9月2日の第5節FC東京戦で連敗を止めたが、9月6日の直近第6節川崎フロンターレ戦では序盤に先制点を許した流れからの主将の退場などが響き、再び黒星を喫している。

失点の少なさからも分かる通り、決して勝ち点から遠い戦いぶりではない。ここでは、吉田監督がJ1初優勝を果たした2023年の神戸と、清水の第6節までの数字を比較し、タイトルに向けて何が足りないのかを探っていく。


高橋祐治 写真:アフロスポーツ

5戦未勝利でも光る守備の数字

直近5試合が1分4敗となるなか、守備面に関しては一定の成果を上げていると言えよう。開幕からの6試合での失点数は7。ここまで敗れたゲームであっても、そのほとんどで最少失点に留めていた。

2023年の神戸の1試合平均失点数が0.9だったのに対し、清水は現時点で1.2。直近のゲームで前半に守備陣で退場者を出し、今季初の複数失点を喫したことでやや数字に差が生まれてしまったが、柏レイソルやFC東京、横浜F・マリノスといった今季すでに6試合で10点以上を挙げているチームを相手にわずか1失点で留めたことはチームとして大きな自信につながっているはずだ。

選手たちの守備意識の高さも目を見張るものがある。ディフェンシブサードでのスプリント回数は1試合平均で42をマーク。これはリーグ6位と高水準であり、2023年神戸の37と比較しても多い。

さらに、堅守を物語る数字として特筆すべきはブロック数。ここまでリーグ4位となる130ブロックを挙げており、1試合平均ブロック数21.7は神戸初優勝時の20.6を上回る数字となっている。

言い換えればそれだけシュートレンジへの侵入や、チャンスを作り出せるエリアへのパス供給を許していることになる。センターバックを中心に、メンバーの入れ替わりも多い中で堅守を維持していることは評価できるが、ロングボールを主体とし敵陣で多くの時間を過ごすことを目指すスタイルとは、やや離れている現実がそこにある。

とはいえ、失点の少なさは今後も勝ち点を得ていく上でなにより重要だ。新戦力DF須貝英大の活躍やDF高橋祐治の復活といったプラスの要素もある一方で、守備の要であったDF本多勇喜やDFマテウス・ブルネッティといった選手たちがベンチ外となるゲームもあるなど、起用の難しさもある中、この堅い守りを保てている点はチームとしての成長と言えるだろう。

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名前:大島俊亮
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