
トレーニングの節制:年齢に合わせた身体管理
トレーニングでは、強度と回復のバランスが重要となる。年齢を重ねた選手ほどオーバートレーニングを避け、柔軟性や持久力を維持するメニューを重視する傾向がある。
モドリッチは、エラスティックバンドを使った筋持久力トレーニングを日課としている。これに25〜30分の有酸素運動やスプリント練習を組み合わせ、筋肉の弾力性を維持している。さらに週5回のパーソナルトレーニングでは筋力を約20%向上させたとされる。
FC東京の日本代表DF長友佑都も、日常生活そのものをトレーニングに組み込むことで知られる。4人の子どもとの遊びや公園での運動を身体活動の一部とし、家族との時間をメンタルの安定にもつなげていると、2024年11月のインタビューで語っている。
川崎フロンターレのMF家長昭博は、短時間で高強度のトレーニングを重視するスタイルだ。加齢による回復力の低下を考慮し、効率的に負荷をかけることを意識しているという。プロ生活が長くなるほど、選手ごとに最適なトレーニング方法が確立されていくことが分かる。
回復の節制:睡眠とケアの徹底
肉体の回復では、睡眠とケアの質が重要となる。ベテラン選手はトレーニング量以上に回復管理を重視し、ケガのリスク低減を図っている。
ロナウドは、約7時間15分の夜間睡眠に加え、昼間に複数回の90分仮眠を取る「トリファジック睡眠法」を実践している。さらにクライオセラピーやアイスバスなどの冷却療法を取り入れており、アル・ナスルが2025年5月に公表したデータでは安静時心拍数44bpmを維持している。
ミルナーも回復管理を重視する選手の一人だ。早寝早起きを徹底し、朝食前にヨガを行うルーティンを続けている。こうした習慣が柔軟性と持久力の維持、そしてケガの予防に役立っているとされる。
精神面の節制:情熱と規律の維持
長いキャリアを支えるうえで、メンタルの安定も欠かせない要素となる。ベテラン選手たちは、サッカーへの情熱を日常生活の規律として保ち続けている。
モドリッチは、栄養管理やトレーニング以上に「メンタルの強さ」が重要だと語ってきた。こうした姿勢はチームメートにも影響を与える。彼の退団後、古巣レアル・マドリードが選手管理の面で難しさを抱えていると指摘されることからも、その存在感の大きさがうかがえる。
スペインのレアル・オビエドでプレーする元スペイン代表MFサンティ・カソルラも、精神的な回復力を象徴する選手だ。度重なる重傷を乗り越えた経験からメンタルの重要性を強調している。現在41歳となった彼は途中出場が多いが、冷静なプレーでチームに落ち着きを与えている。
結論:節制が生む“長寿キャリア”
40歳前後、あるいはそれ以上の年齢でも第一線でプレーを続ける選手たちは、食事、トレーニング、回復、メンタルという4つの要素を徹底して管理している。日常生活そのものがパフォーマンス維持の基盤となっているのだ。
こうした姿勢は、若い選手にとっても重要な指針となる。ベテランたちの存在は、単なる経験値にとどまらず、プロフェッショナルとしての自己管理を示す「生きた教材」と言えるだろう。
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