Jリーグ 横浜F・マリノス

Dr.TRIBE【試合診断書】Jリーグ第17節 FC東京対横浜F・マリノス

大会:J1リーグ
カード:FC東京対横浜F・マリノス
スコア:5-2
FC東京担当医:菊池大将(@yukkenokonoko
横浜F・マリノス担当医:高橋羽紋
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審


FC東京MOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):太田宏介

試合開始早々にFKから素晴らしいキックで先制点。このゴールにより、FC東京は試合のイニシアチブを取ることができた。また、攻守に渡って運動量も見せている。守備面では仲川などにタイトについて、しっかりとディフェンス。マークの受け渡しも脆さはなかった。

FC東京THW(ザ・ハード・ワーカー):守備組織

全体が素早いトランジションで引くだけではなく、ボール保持者にプレッシャーを与えて、自由にさせなかった。マークの受け渡しも完成度は高く、Jリーグのクラブレベルでは最高峰のゾーンディフェンスを見せた。

FC東京MDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):米本拓司

運動量で大きく貢献し、危ないところもファウルを駆使してしっかり潰した。しかし、66分の軽いディフェンスでPKを献上してしまったことは頂けない。

横浜F・マリノスMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):対象者なし

横浜F・マリノスTHW(ザ・ハード・ワーカー):山中亮輔

スキルの高さを見せ攻撃の貢献度は計り知れない。しかし、不用意に突っ込んでオリベイラの侵入を許した場面は失点につながった。

横浜F・マリノスMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):松原健

不用意なファウルで先制点につながるFKを献上し、複数失点に関与。ビルドアップで縦への配給は効果的であったが、イージーミスも目立った。

FC東京監督:長谷川健太

しっかりとした守備組織を構築し、人を入れ替えながら戦ってくるマリノスに対してゾーンでしっかりと対応。引くだけではなく、前線のプレッシングに合わせて最終ラインも連動。中央にスペースは与えないという意図がはっきりとわかる守備を見せた。サイドに深い位置で突破を許す場面が目立ったが、そこは改善の余地あり。個人戦術による部分も大きいが今後に大きく期待が持てる。ここまでの戦術を落とし込んだことは評価に値するだろう。トランジションが攻守に渡って早く、オフェンス時にも選手が動きながらコースを作ってマリノスを圧倒した。

横浜F・マリノス監督代行:ピーター・クラモフスキー

教科書通りの4-4-2のブロックを組み、緻密なエリアディフェンスを構築してきたFC東京の守備網をなかなか抉じ開けられなかった。この試合にはそれに尽きるだろう。サイド攻撃の質は確実に高まっているが、サイドアタッカーが局面で上回れないと攻撃は停滞してしまう。狭いスペースで違いを生み出すことができる山中亮輔、天野純の両名は長谷川健太監督に対策された。守備面では開幕時から散見している立ち位置のミスで失点。カウンターの脆弱性はやはり課題だ。終盤に2得点出来たのは次節に向けての好材料。志の高い戦術はまだまだ発展途中であり、我慢が必要だ。

主審:小屋幸栄

試合を通して目立ったミスジャッジはなかった。エリア内での接触など際どい場面もあったが、概ね妥当なジャッジと言えるだろう。