代表チーム アジア

日本代表との共通点も。W杯直前に4バックに回帰した韓国代表の試行錯誤

韓国代表のソン・フンミン 写真提供:Getty Images

 本大会を前に不安が期待を上回る状態の中、国民の期待を一身に背負うのはFWソン・フンミンだ。トッテナムでプレーするスター選手は前線にハリー・ケインが君臨する所属クラブとは違い、代表チームでは2トップの一角で点取り屋としての役割が期待される。ただクラブレベルでは文句なしの実績を誇るソン・フンミンも、代表の赤いユニフォームでは常にその本領を発揮してきたわけではない。全盛期の香川真司がそうであったようにクラブでの輝きをそのまま代表チームに持ち込むのは簡単ではないが、韓国代表が世界を驚かせるためには現在のアジアサッカー界を牽引する存在であるアタッカーの活躍が必須になるだろう。

 韓国代表のもう一人のキーマンは、同じくプレミアリーグでプレーするMFキ・ソンヨンだ。今回が3回目のW杯となる経験豊富な29歳のキャプテンは、中盤の要であり的確なパスの配給によりチームの中心に君臨する。4-4-2の布陣ではヴィッセル神戸のチョン・ウヨンと共に中盤の中央でコンビを組むと見られ、この2人のバランスはチーム全体の出来を左右するファクターとなるだろう。またJリーグ組では同じくヴィッセル神戸のGKキム・スンギュ、FC東京のチャン・ヒョンスが先発の有力候補となっている。

 W杯9大会連続出場のアジアの雄は11日、ドイツ国境に近いグレーディヒでW杯前最後の親善試合を戦う。相手は日本が第2戦でぶつかるセネガル代表だ。その戦いぶりは韓国代表の大舞台での行方を占うだけでなく、日本のファンにとってはライバル国の現状を垣間見る絶好の機会となるだろう。最後のテストマッチを終えると、いよいよ韓国代表はロシア入りしスウェーデン代表、メキシコ代表、そしてドイツ代表と対戦することになる。強豪ぞろいの厳しいグループで日本代表と同様に先行きは必ずしも明るくないが、シン・テヨン監督の試行錯誤は果たして功を奏するのだろうか。

著者:マリオ・カワタ

ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC

ページ 2 / 2