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今季J1の“台風の目”。柏は黄金時代の残響を超えられるか【J1前半戦総括】

今週末はC大阪との上位対決

柏レイソルのクリスティアーノ 写真提供:Getty Images

 これら全てが相まって、日立柏サッカー場では素晴らしい空気が作り出されるのだ。古くてガタの来た柏のグラウンドではあるが、客席が人でいっぱいになり地元のユニークなサポートに揺れる時、サッカーを観戦する上でここ以上に良い会場は少ないだろう。6月4日に浦和レッズに勝利した試合がそうであり、最近の敗北した鹿島戦さえも素晴らしかった。

「それほど大きな力の差は感じませんでした。おそらくただ最後のボールで、鹿島が僕たちより少し良かったです。次はC大阪と当たりますが、2連敗しないことがとても重要だと思っています」同試合後に伊東が言った。

 クリスティアーノはこれに同意し、伊東と同様に11試合ぶりの敗北であることはそれほど懸念していないようだ。

「良い試合だったと思うし、試合を決めたのは鹿島のチャンスをものにする力だった。鹿島は素晴らしいチームだし、僕たちはもうただ次の試合に向かわなければならない。サッカーの面白いところは、あんな風に試合が展開することだ。勝つと思う試合で勝てないこともあれば、勝つと思えない試合で勝つこともある。今大事なのは、ただ前を向くことだ」

 7月8日(土)のC大阪戦に勝利すれば、柏にとってJ1リーグの短い休憩を前にした願ってもない展開となるだろう。再び勢いをつけて本領を発揮できれば、シーズンがペースを上げる中で彼らが追いかける立場に留まる理由はない。

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